天と地のバスルーム
1. 天窓の付いた3階のバスルーム。 2. 高度斜線に従って傾けた3階の洗面所の壁。 3. 廊下のような洗面所は寝室に続いている。 4. バスルームは床に焦げ茶色、壁にベージュと濃いグレーの3色のタイルが使われている。 5. 北西の壼庭に面した1階の洗面所とトイレ。 |
この家には建て主のMさんの要望で、1階と3階にバスルームが設けられました。1階は階段室の北東側に配されています。坪庭と天地いっぱいのガラス間仕切りのおかげで、北側とは思えない明るさです。3階のバスルームは北西の角にあり、2カ所の壁に開けられた窓から自然光が入ります。面白いことに、ここには洗面所側とサロン側の2カ所に入口があって、通り抜けができるのです。
「ここが地球の一部であるということを『繋げた』まま、都市に住む。ということへの一つの希求としてこの建築は生まれた」という廣部さんが述べたとおり、都心の密集地にありながら、光や風や街の気配を感じながら暮らすことができるという、安心感に満たされた家でした。
◆建築データと建築家プロフィール