青山という都内でも指折りの高い地価に加え、住宅密集地という2つの厳しい立地条件をクリアして、いかにして満足のいく快適な住宅を建てるか。この命題に建築家の廣部剛司さんは、法規による規制を最大限に利用したヴォリュームと、外を壁で閉じながら内側に坪庭を設けるという発想で答えました。さらにこの家の最大の特徴となる、あるデザインが隠されていたのです。

立ち上がる表情豊かな大壁


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外観
1. 外壁はアクリル樹脂の櫛引仕上げ。 2. 黒い玄関扉と2階リビングのガラスブロックと3階のサロンの丸窓が一直線に立ち上がる。丸窓には鳥のクチバシのような雨樋が付いている。


この家のファサードは路地に対して真っすぐ立ち上がる8.7mの大壁。しかし淡いアースカラーの櫛引仕上げと、規則的に開けられた正方形の小窓や、ガラスブロックや丸窓や、屋根の左右の切り欠きによって、巧みにその圧迫感を和らげています。ガレージのシャッターと特注のスチール製の玄関扉の黒色が、全体の表情をギュッと引き締めています。

◆建築家プロフィールと建築データ