デスクにこっそり常備! 黒糖で悪酔いを防ぐ
黒糖には悪酔い予防効果あり
飲まなければ悪酔い自体も起きないとわかることですし、飲んでも薬理学の血中薬物動態学から考えて、アセトアルデヒドは時間がたてば分解されることから、あまり深刻に考えた研究がされていません。病気の場合はそもそも飲酒できなことが多いので、飲酒に関する研究費を出す可能性があるのは健康人を対象として研究する食品関係が主だと思います。酒類業界は、酒の種類による健康への影響の差に関心があるようです。
ビール会社は遺伝子をふまえてアルコールの健康への影響の研究を行っていますが、遺伝子的に呑める人をボランティアとしていることが多いようで、こちらも悪酔いの研究は十分とはいえません。
固体で常温保存でき、調理せずに摂取できる食品の中で、肝臓でのアセトアルデヒドの代謝を早める効果があるという動物実験結果があるのが黒糖です。コンビニでは売っていないかもしれませんが、黒糖ならば事前に購入しておくことができます。会社のデスクに忍ばせておくのもよいかもしれませんね。
人間がアルコールを分解できる不思議
悪酔いや二日酔いで辛い思いをしても、また飲んでしまうのが人のサガ。実は生物の多様性から考えると、アルコール分解酵素を人を含めた動物が持っているのは非常に不思議なことです。自然界に通常はアルコール(エタノール)は食料として大量には存在しないからです。腸管の微生物がアルコールを作ったとしても量は極微量。肝臓がアルコールを代謝する酵素を大量に持っている理由は未だわかっていません。アセトアルデヒドは微量ですが食品中に含まれています。アセトアルデヒドに対する酵素を持っているのは、解毒として意味があることだと考えられています。
ギリシャ神話の世界だと、人はバッカスの子孫なのかもしれません。古事記・日本書記にも八岐の大蛇が出てきます。宗教が違えど、神々がお酒好きなのは確かなようですね。神が自身に似せて創造した人類も御酒好き、という説明は洒落ていますね。