掃除/掃除関連情報

掃除で取り組む、住まいのノロウィルス対策

全国的な流行が懸念されている「ノロウィルス」による急性胃腸炎。外から持ち込まず、住まい内で発症してしまった場合にも蔓延させないために、住まいの掃除分野から出来ることを考えました。

藤原 千秋

執筆者:藤原 千秋

家事・掃除・子育てガイド

トイレ掃除はエコより衛生重視で

感染シーズンのトイレ掃除には、使い捨て手袋&使い捨てられるペーパータオルや古布を使いましょう。エコよりも衛生重視で

「ノロウィルス」(Norovirus)による急性胃腸炎が、今冬も全国的に流行し始めており、警戒されています。1gの嘔吐物のなかに2000万個とも言われるウィルスのうち、たったの10~100個でも感染が成立してしまう強力なウィルスには掃除の際にも特別の注意を要します。

子ども絡みでこの胃腸炎に直近5年で7回も罹患しているガイドの経験も踏まえ、ノロウィルスと家の中で対峙するにあたって有効な情報をお伝えしたいと思います。


ノロウィルスのもたらす症状と惨状

急に来る症状

ノロウィルスの症状はいきなり襲います。時季的に忘年会などで胃腸が弱りがちな人は特に注意したほうが良いでしょう

ノロウィルスの潜伏期間は数時間から1~2日程度と短く、免疫や抵抗力のある人では「漠然とした不快感」だけで済むこともあります。が、多くは嘔気を感じたり、嘔吐・下痢・腹痛・発熱を伴った突発的な症状に見舞われます。

保育園や小学校、老人保健施設等での大規模感染がよく取りざたされますが、それは嘔気のコントロールが効かず、場所を問わずにゲリラ的に嘔吐することが多いためでしょう。

子どもの嘔吐物や便の始末の際にウッカリ親も罹患、しかる後ドミノ倒し式に家族全員ダウン……というパターンは何度繰り返しても悲惨です。とはいえ、多くの場合はそれほど悪化せず概ね2、3日で快癒します。

ノロウィルスは主に「経口感染」しますので、マスクで口をふさぎ、手洗いを励行し、生の貝類の摂取を控えれば大丈夫かのように思われますが、どんなに気をつけていても、外食の際にノロウィルスに汚染された食べ物に当たってしまうこともあります(生野菜サラダ、サンドウィッチなど、加熱されずに供される食べ物に注意)。

また、公共スペースのじゅうたん・カーペットなどに付着したまま乾燥した嘔吐物を吸い込んでしまうことによる「空気感染」(塵埃感染)も、大型宿泊施設などでの大規模感染原因として指摘されており、気が抜けません。この季節、駅など不特定多数の人が利用するトイレのドアノブや手洗い水栓などに触れることも、なるべくなら避けたほうが無難です。

次は、「ノロウィルス」が住まいに上陸する前にしておきたい、準備についてお話します >>


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