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鮭の旬と種類

鮭の旬は秋と言いますが、それ以外の時期でも獲れることがあるのをご存知ですか? 鮭は居場所や獲れる時期によって呼び名が様々。例えば9月から11月に獲れるものを「秋味」、5月から6月頃の季節外れの時期に獲れるものを「時知らず」と言います。和の国、日本らしいなんとも風流な名前ですよね。また鮭は種類によって色や形、脂のノリ、肉質など違いがあります。作りたい料理に合わせて選んでみましょう。

小沼 明美

執筆者:小沼 明美

バランス献立レシピガイド

鮭の種類

鮭は種類によって色や形、脂のノリ、肉質などに違いがあります。作りたい料理に合わせて選んでみましょう。ここで代表的な鮭の種類をご紹介します。


白鮭

5月~6月は時鮭として販売されている白鮭。日本では最も馴染み深い

5月~6月は時鮭として販売されている白鮭。日本では最も馴染み深い

日本でサケと呼ぶ場合、たいていはこの白鮭のことを指します。スーパーでは獲れる時期によって時鮭、秋鮭、秋味、鮭児などと言う別名で販売されています。

身の赤色が薄く脂肪分が少なくてさっぱりしているので、石狩鍋、あら汁、ちゃんちゃん焼きに合います。炊き込みご飯の具にしても旨みが出て美味しいです。


銀鮭

皮が銀色に輝く銀鮭。チリからの輸入物が多い

皮が銀色に輝く銀鮭。チリからの輸入物が多い

チリからの養殖物の輸入が多く、年間を通してスーパーでは冷凍物、解凍物、塩蔵サケに加工されたものが販売されています。皮は名前の通り銀色に輝き、身はオレンジかかった薄桃色です。

石狩鍋、あら汁、ちゃんちゃん焼きにも合いますが、味にコクがあるのでそのまま塩焼きに、またお茶漬けにしてもよいでしょう。


紅鮭

赤みが強くとても美味しい紅鮭

赤みが強くとても美味しい紅鮭

アラスカ、カナダ、ロシアからの輸入物が多く、スモークサーモンの原料としてもよく使われます。秋になると頭を除く体全体が桃色がかった鮮やかな紅色に染まります。

鮭は一般的に赤みが強いほど美味しいと言われ、紅鮭の肉はサケ属の中でも最も赤みが強くとても美味。銀鮭同様、石狩鍋、あら汁、ちゃんちゃん焼き、塩焼き、お茶漬けなど料理の用途が幅広いです。


キングサーモン

バターソテーは立派な一品料理になるキングサーモン

バターソテーは立派な一品料理になるキングサーモン

ほとんどがカナダを中心とする輸入物。多くは養殖魚で、国内産の鮭より大ぶりで脂肪が多いのが特徴です。

身が厚いのでソテーやムニエルなどの洋風料理にすると脂がジューシー&ボリューム感ある一品になります。ホイル焼きや蒸し物にしても素材の持ち味を楽しめ、さっぱりとした果汁やドレッシングのような酸味が効いたソースと相性バッチリです。


アトランティックサーモン:別名ノルウェーサーモン、タイセイヨウサケ

きらきらと脂が光り、まったりとした甘みを感じるアトランティックサーモン

きらきらと脂が光り、まったりとした甘みを感じるアトランティックサーモン

キングサーモンと同じくらい大型で、大西洋を中心に分布している鮭をアトランティックサーモンと言います。近年、日本への輸入量が増加しています。

食するための用途としてはキングサーモンもアトランティックサーモンもほとんど変わりません。脂分が多く、まったりとして甘味を感じますのでソテー、ムニエル、ホイル焼き、蒸し物によく合います。


トラウトサーモン

味にくせがなく万人向きなトラウトサーモン。お弁当用に小さく加工されているものもある

味にくせがなく万人向きなトラウトサーモン。お弁当用に小さく加工されているものもある

チリ、ノルウェーなどで養殖されたニジマスのこと。身の色はピンクがかったオレンジで、くせがなく万人向けの味です。市場やスーパーなどではトラウトやサーモントラウトと呼ばれており、主に切り身で販売されているほか、コンビニエンスストアにある「鮭のおにぎり」「ますの寿司」「お弁当」などの具材に使われています。

そのまま焼いてもよいですが、あっさりした味なのでクリームシチューやマリネ、スパゲッティの具材にすると美味しく食べられます。


カラフトマス

トロっとした濃厚な甘みと程よい塩味がご飯によく合います

トロっとした濃厚な甘みと程よい塩味がご飯によく合います

漁獲高は多いのですが、ほとんどが缶詰等の加工原料になっており、皆さんに馴染みは薄いかもしれません。イクラやスジコでマスコと表示されているのはこのマスの卵のことです。






鮭の旬は秋

鮭の旬は秋と言われています。同じ鮭でも居場所や獲れる時期によって呼び名は様々です。

  • 5月~6月:時知らず・時鮭
季節外れに獲れるもので、卵巣・精巣がまだ成熟しておらず、身肉に脂がよくのっているので美味です。

  • 9月~11月:秋味・秋鮭・メジカ
産卵のため故郷の川へ戻ってくる鮭のことを秋味・秋鮭と言います。なかでも北大西洋を回遊していた鮭が本州の河川に戻る途中、北海道・東北沿岸で漁獲されたものはメジカと呼ばれ、成熟までまだ少し間があるので身に脂がまだ残っていて美味しいと言われています。

  • 9月下旬~10月下旬:銀毛
海から川に入る前の銀色に光り輝く鮭のことで、上級品と言われています。

  • 11月上旬~下旬:鮭児(ケイジ)
産卵する年齢に達していない未成熟な小型の鮭ですが、脂がのっていて美味です。漁獲量は非常に少なく、普通の白鮭の数千分の1で、取引価格も10倍以上します。

  • 10月~11月:ブナ鮭・ブチ鮭・鼻曲がり
産卵の時期、体表に赤紫色の斑点が出てくる(ブナ化)雌の鮭のことをブナ鮭・ブチ鮭、一方、この時期、両あごが伸びて曲がり込む雄の鮭のことを鼻曲がりと言います。

この時期の雌雄の鮭は卵巣・精巣に栄養が移っているので身肉の脂肪分はかなり少なく味が落ちます。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

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