DTM・デジタルレコーディング/シンセサイザー活用ノウハウ

大きく機能強化されたReasonとRecord

PropellerheadのReasonがメジャーバージョンアップしてReason 5となったのと同時にRecordも1.5となりました。改めてこれらがどんなソフトかを紹介するともに強化ポイントを見てみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

シンセを自在に組み合わせられるReason

Reason5

統合型シンセサイザ、Reasonの最新版、Reason5

スウェーデンの小さなソフトハウス、Propellerhead SoftwareがReasonというソフトを産み出したのは2001年のこと。数多くのシンセサイザをラックにマウントする感覚で自由自在に使えるこのソフトは、世界中で大きな話題となり、瞬く間に大ヒットソフトとなりました。

アナログシンセやサンプラー、さらにはリバーブ、ディレイなどのエフェクト、そしてミキサーをラックに並べるとともに、パッチケーブルを使ってそれぞれを接続すると、ホンモノの機材を使っているかのごとく鳴らすことのできるコンセプトはまさに斬新なもので、独特な世界観を作り上げてきました。

Reason

ラックの裏側は自由に配線ができる

DAWでのプラグインのシンセサイザなどとは、明らかに違うもので、実際の機材を使ったことのある人なら、違和感なく利用できるのもユニークなポイント。反対に、これまで高くてなかなかこうしたハードウェアを買えなかった人も、Reasonならお金の心配なく、いくらでも機材をいっぱいつなぎ合わせられるという魅力がありました。

そのReasonは数年置きにバージョンアップを繰り返し、新たなモジュールなどを追加してきましたが、今回ついにReason 5となりました。しかし、パッと見た目は初期バージョンとほとんど変化しておらず、コンセプトも当時のまま。ただ、さらに便利な機能をいろいろ追加して登場したのです。

DAWとは異なるレコーディングソフト、Record

そのReasonの姉妹ソフトとして2009年に登場したのがRecordです。名前のとおり、これはレコーディング用のソフトなのですが、CubaseやSONARといったDAWとはだいぶコンセプトの異なるソフトで、DTMの経験がないギタリストやベーシストがすぐに使えるソフトとして生まれたものなのです。
Reasonの姉妹ソフトとして登場したRecord

Reasonの姉妹ソフトとして登場したRecord


エフェクター&アンプシミュレータとしてLine6のPODが搭載されており、オーディオインターフェイスにギターをつなげば、即演奏できるようになっています。そして、その音をそのままレコーディングすることができる手軽さは、プレイヤーにとってはすごく嬉しいところです。

これがReasonの姉妹ソフトといわれる所以は、両ソフトをインストールすると合体してしまうことになります。つまりRecordの中でReasonのすべてのモジュールが利用でき、数多くのシンセを鳴らすことができるのです。

これまでReasonにはレコーディングするなどオーディオを扱う機能がなかったのが、Recordによってそのネックが取り除かれたわけです。
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