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デビュー2年で随分安くなった現行アテンザ

セダン不人気、世の中の不景気で、デビューしてわずか2年ちょっとだというのにマツダアテンザが安くなってきました。現行型で、しかもグローバルカーとしての魅力をたっぷり備えたこの車、中古車ではかなりおいしい存在です。

籠島 康弘

執筆者:籠島 康弘

中古車ガイド

国産グローバルセダンは日本人にも良いセダン


気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はマツダアテンザ(現行)をご紹介したいと思います。デビューが2008年1月ですから、まだ2年ちょっとしか経っていませんが、もうディーラーですら80万円落ちで1.2万kmの20Eが狙えるなど、おいしくなってきました。

マツダアテンザ フロント

全長4735mm×全幅1795mm×全高1440mm(2WD)という日本の5ナンバーサイズにとらわれないボディサイズのおかげで、室内は見た目以上に広々。これもグローバル化の恩恵です

日本以上に、欧米では人気の高いアテンザ。2010年8月末には先代を含め世界累計生産200万台を達成する、同社のグローバルセダンです。ちなみに欧州ではMazda6という名前で販売されており、世界で最も厳しいと言われる安全基準のひとつ、ユーロNCAPで最高評価の5つ星を獲得しています。

アテンザの魅力のひとつは、やはりデザインではないでしょうか。丸く張り出したホイールアーチは躍動感があり、それでいてどこか日本的な“丹精”な感じを感じさせてくれます。日本市場では今ひとつ評価されていませんが、私はとても美しいセダンだと思います。

加えて欧州車のようなフラットライドな乗り味です。マツダが掲げる「Zoom-Zoom」にふさわしい走りの楽しみがあります。これには日本市場だけでなく、グローバルセダンとして世界中に販売されていることも影響していると思います。むしろ、戦後の偏ったアメリカ信仰の影響なのかどうかわかりませんが、日本車のいわゆる“ソフトな乗り心地”は、果たして本当に日本人に良いのか?とすら思ってしまいます。

マツダアテンザ リア

開発テーマは「スポーティかつ品格あるデザインを備えた最高の高速ロングツアラー」。その狙いをまさに具現化できた車ではないでしょうか。高速道路1000円時代においては魅力的です

例えばトヨタは「国内専用車」をたくさん用意しています。国内でクラウンを販売し、そのシャーシを使ってレクサスISやGSを作って、世界市場用の味付けで販売するなど、国内向けと世界向けの味付けがあります。

ですが、マツダにはそんな“余力”はありません。基本的には全世界統一です。私としては、それがむしろ良かったのではないかと思います。世界に売る以上、車先進国である欧米の名だたるメーカーと渡り合える車を作らなければなりません。逆に国内ばかり見ていると、おそらく携帯電話のようにガラパゴス化してしまい、気がつけば欧州企業にとんでもなく遅れを取ってしまっていたかもしれません。

長くなってしまいましたが、要はグローバルセダンって良いんですよ、ってことです。他にはホンダアコード(現行)とか、スバルレガシィB4(現行)があります。しかし日本はセダン不人気に加えて景気低迷中。こうした良い車は、良いだけではなかなか売れません。

逆に、それに気がついた人にはとっても魅力的。たった2年落ちで、ディーラーで80万円も値落ちして売られている中古車を買うって行為は、他人が別の方向を向いているウチに、道ばたに落ちているコインを拾うような感覚に近いかも知れません。

もちろん、アテンザの魅力はデザインと乗り心地だけではありません。次ページでアテンザの魅力をさらに見ていきましょう。
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