長期優良住宅/長く暮らせる家

角丸の壁でケガをしにくい安全性の高い家に

先日見学したモデルハウスの壁は角丸になっていました。壁のほかにも、階段やドアなどに細かな工夫を施した住宅がたくさん開発されています。こういった安全性を高める仕様を取り入れれば、家庭内の事故も最小限にすることができそうです。

大塚 有美

執筆者:大塚 有美

長く暮らせる家づくりガイド

壁の角を丸くしてケガの心配を軽減

この前、見学したモデルハウスで見かけたのは角丸になった壁。室内の壁の角の部分にRになった部材を取り付けてからビニールクロスを張っているので、丸みを帯びた角になっています。従来のようなとがった角に比べると、ぶつかってもケガをしにくい仕上げです。

ユニバーサルデザイン仕様充実の近ごろの住宅

角丸の壁

壁の角が丸くなっているのがわかりますか

わが家は危険? 交通事故死より多い自宅での事故死でも触れましたが、家庭内の事故は意外に多いもの。高齢者や子どものいる家庭では、できるだけ安全な暮らしができる家を建てたいという声があるのも当然のことです。そんな声を反映してか、最近の住宅メーカーでは、ユニバーサルデザインを具体的な仕様に落とし込んだ住宅を開発しており、その仕様はかなり充実しています。

前述の角丸の壁のほかに、例えば、指をはさみにくい玄関ドアがあげられます。吊り元の金具の構造を工夫してすき間ができないようになっているのです。また、階段の段鼻部分に滑り止めを付けた階段。樹脂製の滑り止めを取り付けることによって、滑りにくいだけでなく、万一滑って転倒・転落したときの衝撃を最小限にするようになっています。さらに、浴槽への転落による溺死事故を防ぐため、浴室のドアの上部に鍵(チャイルドロック)が標準仕様になっている例もよく見かけるようになりました。

まずは、進んでいる住宅メーカーの仕様を知ろう

ユニバーサルデザイン仕様には、ケガをしにくいなど住宅の安全性を高めたり、小さな力でドアや水栓金具を動かせるなど、子どもや高齢者だけでなく、だれでもメリットを享受できるものがたくさんあります。しかも、これらの仕様が特別仕様ではなくなっている住宅メーカーや住宅商品もかなり多くなっているのです。このことを知っているのと知らないのでは、住み心地に大きな差が生じるでしょう。情報収集が大切なのは言うまでもありませんね。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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