楽しく快適に、どこへでも行ける高級SUV


気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はアウディオールロードクワトロ(旧型)をご紹介したいと思います。当時のA6をベースにSUVとして仕立てられたモデルで、2006年に登場した後継機種は「A6オールロードクワトロ」と名前が変わりました。ところがその3年後、2009年の頭に日本での販売が中止に。のちに登場したQ7やQ5など、もっとわかりやすいSUVのほうが人気のためでしょう。しかし、私としてはこの乗り心地がかなり気に入っていたので、とても残念です。

アウディオールロードクワトロ フロント

全長4815mm×全幅1850というボディサイズは旧型メルセデス・ベンツEクラスワゴンとほぼ同じサイズ。全高は普通のワゴンよりは背が高いですが、それでも1530mm

オールロードクワトロの日本デビューは2001年10月。当時、同様にステーションワゴンの車高を上げ、SUVとして仕立てた車にはスバルレガシィランカスター(その前はグランドワゴン、2003年にはアウトバックに名称が変更されています)や、ボルボV70XC(2002年にはXC70に名称が変わりました)がありました。ライバルたちよりも高い687万円(2.7T 4WD)というプライスで登場したことからもわかるように、本来はとても高級なSUVです。しかし原稿執筆時で見てみると、最安値は114万円の2002年式2.7T SV(新車時価格629万円/6.1万km/修復歴なし)から見つかります。新車時の1/5以下です。ちなみに100万円台の中古車が多く、だいたいが走行距離が4万~9万km。200万円台まで出せるなら走行距離を5万km以内に抑えられます。

確かに、今は同じアウディでもQ5が人気。他社ではBMWがX1なんてものを出しましたし、日産もデュアリス、三菱がRVRを登場させています。「SUVらしい見た目が大事」な時代なのかもしれません。そこへいくとオールロードクワトロは、一見ワゴンですから、スペシャル感が薄いのでしょう。

アウディオールロードクワトロ リア

専用バンパーやステンレス製エンジンアンダーガード、オーバーフェンダー、ヘッドランプウォッシャーなどSUVとしての装備も十分。アルミホイールは17インチです

しかし使い勝手や乗り心地は、見た目では計れません。ましてや、新車時の1/5以下で買えるのであれば、そんな「SUVとしての見た目」なんかどーでもいいのではないでしょうか。ちなみにその後登場したQ7やQ5は、年式が新しいこともあり(Q7が2006年~、Q5が2009年~)当然ながら価格は高く、新車時の半額にも届きません。いずれも500万円は覚悟しないと難しい状況です。

もちろんオールロードクワトロだってSUVですから、どんな道もへっちゃらです。さすがにトヨタランドクルーザークラスしか走れないような大きな岩ばかり転がっている場所や、水深の深い川を渡るなんて芸当はできませんが、そんなところを愛車で走りたい人がいったい何人いるのでしょう?

むしろたいていの人は、目的地までたどり着く行程を「いかに楽しく快適に過ごすか?」に比重を置くのではないでしょうか。しかも猛暑があるかと思えばゲリラ豪雨が町を襲ったり、心地よい秋晴れの後には雪が降る季節が待っているという、四季のはっきりした日本において、楽しく快適にドライブするためには、安全という面も欠かせません。

楽しく快適、そして安全に日本の道を走る。それに一番適しているのは、実はステーションワゴンをSUVに仕立てたオールロードクワトロのようなモデルだと思うのです。

その辺を、次ページでさらに詳しく説明したいと思います。