楽しく快適に、どこへでも行ける高級SUV
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はアウディオールロードクワトロ(旧型)をご紹介したいと思います。当時のA6をベースにSUVとして仕立てられたモデルで、2006年に登場した後継機種は「A6オールロードクワトロ」と名前が変わりました。ところがその3年後、2009年の頭に日本での販売が中止に。のちに登場したQ7やQ5など、もっとわかりやすいSUVのほうが人気のためでしょう。しかし、私としてはこの乗り心地がかなり気に入っていたので、とても残念です。
全長4815mm×全幅1850というボディサイズは旧型メルセデス・ベンツEクラスワゴンとほぼ同じサイズ。全高は普通のワゴンよりは背が高いですが、それでも1530mm
確かに、今は同じアウディでもQ5が人気。他社ではBMWがX1なんてものを出しましたし、日産もデュアリス、三菱がRVRを登場させています。「SUVらしい見た目が大事」な時代なのかもしれません。そこへいくとオールロードクワトロは、一見ワゴンですから、スペシャル感が薄いのでしょう。
専用バンパーやステンレス製エンジンアンダーガード、オーバーフェンダー、ヘッドランプウォッシャーなどSUVとしての装備も十分。アルミホイールは17インチです
もちろんオールロードクワトロだってSUVですから、どんな道もへっちゃらです。さすがにトヨタランドクルーザークラスしか走れないような大きな岩ばかり転がっている場所や、水深の深い川を渡るなんて芸当はできませんが、そんなところを愛車で走りたい人がいったい何人いるのでしょう?
むしろたいていの人は、目的地までたどり着く行程を「いかに楽しく快適に過ごすか?」に比重を置くのではないでしょうか。しかも猛暑があるかと思えばゲリラ豪雨が町を襲ったり、心地よい秋晴れの後には雪が降る季節が待っているという、四季のはっきりした日本において、楽しく快適にドライブするためには、安全という面も欠かせません。
楽しく快適、そして安全に日本の道を走る。それに一番適しているのは、実はステーションワゴンをSUVに仕立てたオールロードクワトロのようなモデルだと思うのです。
その辺を、次ページでさらに詳しく説明したいと思います。