<CONTENTS>
- 生理痛はなぜおこる?……P.1
- 生理痛に関わる栄養素と成分……P.2 動物性食品、甘いもののとり過ぎにも気をつけて……P.3
ほとんどの女性が生理時の不快な症状に悩んでいる
女性の多くが、生理痛などの不快症状に悩んでいます。 |
月経の症状については、非常に苦痛であるという人が22.6%、特に16~18歳が多くなっていることも目立ち、一方月経痛のない人はわずか11.8%です。月経痛への対応は、「横になって休む」が48.9%、「我慢する」が43.3%であるなど、消極的な対処法が目立ち、「身体を暖める」「指圧やマッサージをする」「体操をする」などの積極的な対処法を行っている人は少ない傾向にあります。「鎮静剤(痛み止め)を服用する」とする人は30.2%ですが、医師に相談する人はわずか0.7%となっています。
生理痛はどうして起こる?
そもそも生理痛や、不快な諸症状は、なぜ起きるのでしょうか。生理痛は、簡単に言うと子宮の筋肉を収縮して、子宮内部の経血を押しだす時の痛みです。その痛みや症状は、体質により異なりますし、また食事や生活習慣などが関わっています。生理痛がひどい場合の原因をまとめると、主に3つあります。
・子宮頸管が狭い
経血が通る「子宮頸管」が狭いと、より強く子宮が収縮して出口を広げようとするため、痛みもひどくなりがちです。出産経験のない女性は、一般に子宮頸管が狭い場合が多いので、出産経験のある女性よりは痛みが強いことが多いようです。また骨盤の歪みなどによって子宮を圧迫し血流を悪くしていることによる生理痛もあります。
・ホルモンの影響
子宮を収縮するために分泌されるプロスタグランジンというホルモンが分泌されますが、このホルモンは、痛みや炎症を起こす作用もあり、分泌が過剰になり収縮する力が強く働き過ぎると、痛みがひどくなります。
また健康な時は、エストロゲン(女性ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)のバランスがとれていますが、ストレスや不規則な食事、寝不足などの生活習慣の乱れ、代謝異常などによってバランスが崩れてエストロゲンが多く分泌されると、生理痛もひどくなりがちです。
・冷えによる血行の悪さ
特に下半身が冷えて血液の循環が悪くなると、経血の通り道も狭まり、さらにプロスタグランジンの分泌量が多くなり、痛みが増すことになります。
上の調査で苦痛を感じている16~18歳が多くなっていることは、思春期の女の子がダイエットをして「やせ」の傾向が一部見られることにも関わりがある気がします。ダイエットで食事量が極端に減ったり、栄養不足になることから冷えを招いたり、ホルモンバランスを崩すこともあります。こうした場合、栄養バランスを考えた食事をきちんととることで生理痛が緩和されることがあります。
ひどい状態の時は、他の病気も疑って
食事や生活習慣に気をつけていても、痛みがひどく、日常生活もおぼつかないような症状が続くようなら他の病気が原因かもしれません。考えられる病気としては、子宮内膜症や子宮筋腫、甲状腺機能亢進などがありますので、生理不順なども含めて気になることがある場合は、婦人科で診察・相談するのもよいでしょう。生理痛のメカニズムなどについては、「女性の健康」ガイドさんのサイトや、女性の生理と肌ストレスガイドさんのサイトをご参考になさってください。
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