/猫の健康管理・病気・去勢・避妊・介護

猫の去勢と避妊

発情による猫のストレスやケンカ、スプレーなどの問題行動を減らすために、そして病気を防ぐためにも避妊・去勢手術は有効です。不妊手術方法や術後管理などについて紹介します。

岩田 麻美子

執筆者:岩田 麻美子

ネコガイド

術後は胴着などで傷口を舐められないようにします
術後は胴着などで傷口を舐められないようにします
健康な猫の体にメスを入れること、手術や麻酔に対する不安、自然の摂理を人間側の都合に合わせてしまうことに抵抗を感じる方が少なからずいるでしょう。また、一度だけでも子猫を生ませてみたいという希望があるので手術しないという方もいらっしゃるかもしれません。

安産の守り神とされている犬よりも猫の方が上手にお産をする子が多いですが、それでもすべてが安産で子猫が健康に産まれるとは限りません。一つタイミングを間違うと、お産で命を落とす母猫もいます。その子の子猫をみたいと思っても、その当の猫の命を脅かすこともあり得るのです。

仮に3頭から8頭、生まれた子猫全員の面倒を最後までみられますか? 何頭かは手元に残して……。では、それ以外の子猫の行き先は簡単に見つかるでしょうか。生後2ヶ月頃までの子猫は本当に愛らしく、見ているだけで幸せな気分になれます。しかし、4ヶ月も過ぎると子猫はギャングと化します。1~2頭であれば「かわいぃ~」で許されても、それが集団となると想像以上の破壊力を覚悟しなければなりません。

かわいい我が家の猫の子猫をみたいから出産を、といっても産まれてくるのはその当の猫ではありません。血のつながりや容姿が似ていることが、愛するために必要な条件でしょうか? その子(猫)といかに過ごしてきたか……それまでの時間があるからこそ、その子が特別だと感じるのではないでしょうか? 確かにその親から生まれた子猫は、親に近い形態を受け継ぎますが、全く同じではありません。6匹兄弟が産まれても、中には両親どちらにも似ていない外見・性格の子猫が生まれるのです。猫が好きという気持ちと、愛を育てていく時間があれば、血のつながりに関係なく絆が結べませんか?

きちんと勉強して、管理ができて、先の先のことまで計画的に行えないのであれば、安易に子猫を産ませようと考えないでください。予定外に生まれた子猫の運命を想像してください。その命に責任を持てないのであれば、最初から生ませない選択肢があります。

なお、メス猫の場合は避妊手術、オス猫の場合は去勢手術、と呼び分けることが多いですが、ここでは不妊手術(妊娠しない、させないための手術)と書きます。

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