猫の尻尾から気持ちを読み取ろう
いつもだったら呼びかけると鳴いたり、駆け寄ったりしてくれるのに、猫があまり反応しないことがあります。
もしかして体調でも悪いのかしら?機嫌でも悪いの?と心配になりますが、そんな時は呼んだ後の耳としっぽの動きに注目してみてください。
猫は尻尾で返事をします
しっぽを立てて、友好的にご挨拶
猫の名前を呼んでも反応がない。でも耳が少し後ろに傾いだり、しっぽが少し揺れたりしたら、あなたの声はちゃんと猫に届いています。呼ばれたからといって、すぐに反応するほど気分が乗っていないか、もしくは別にもっと注意を引くものがあるとき、またはのんびりダラ~リ微睡みたい時なのかも知れません。
猫の言葉はわからないけれど、猫のボディランゲージを理解すると、猫との気持ちがもっと通じるようになります。猫のしっぽで「猫の気持ち」を読み解いてみましょう。
猫が尻尾を立てている時の気持ち
- しっぽを垂直にピンと立てて、軽い足取りで近づいてきてスリスリ
これは猫が安心できる場所にいて、気分が安定し、嬉しい、ご機嫌、おねだり、甘えたい時のサインです。友好関係にある猫同士も同じようにしっぽを立ててすり寄って、挨拶を交わします。しっぽを立てることで、お尻のニオイを嗅ぎやすくさせて相手に敵意がないことを示す、母親にお尻をきれいにしてもらう子猫時代の名残りでしっぽを立てるといわれています。
- しっぽを立て、人の身体や脚や家具にしっぽを巻き付けるようにスリスリ
これは額やお尻の付け根にある臭腺から、人間にはわからない程度のニオイを出してそれを相手にすりつけているのです。しっぽを立ててスリスリは、友好的な挨拶であるとともに「これはわたしの所有物」というマーキング行動でもあります。
スリスリマーキングは大好きなものにもしますが、時々「このニオイはイヤ! 自分のニオイを付けて誤魔化しちゃおう!」というときにもします。
猫が尻尾を揺らしている時の気持ち
- しっぽの中程から先端にかけてパタッ・パタッとゆっくり動かす
いわゆるしっぽでお返事状態です。まぁまぁ機嫌が良くて、でもあんまり構われたくない。「はいはい、わかってるわよ」って感じでしょうか。
- しっぽの先端だけに力が入って、ジジッと小刻みに動く
なにか興味を引かれたものに集中している時、狙っている時のサインです。何代にも渡って家の中だけで暮らしていても猫は狩猟動物。大きな動きより小さな動きに興味を引かれることが多く、徐々に身体を低くして、しっぽで間合いを計りながら飛びかかるチャンスをうかがいます。じっと動かない時は、それが安全かどうか確認、またはその後どうしようか考えている時です。
- しっぽ全体を左右に早く揺らしている
これは不機嫌だったり、構われたくない時のサインです。しつこく構い過ぎると猫を本格的に怒らせてしまうことがあるので、こんなサインを見つけたときは構い過ぎないようにしましょう。少し時間をおけばすぐにリセットされるのでOK。
- 抱っこしている時にしっぽを揺らす
早く降ろしてほしいな~という合図です。今は抱っこの気分じゃないんでしょうね。
猫が尻尾をふくらましている時の気持ち
- 全身の毛を逆立て、耳を後ろに倒し、身体としっぽも弓なりにして爪先立つ
自分の体を大きくみせようとします。怒っている時と警戒心を表す時は同じようなしっぽに見えますが、猫同士のケンカであれば、強い方は頭を上に、弱い方は頭を下げて、徐々に身体を丸く小さくしていきます。ちなみにケンカモードの猫同士は町内中に響き渡るような異様な鳴き声を上げます。
- 股の間に挟む、または下に下げている時は
怯えている、不安感がある、警戒心がピーク、怖い~!という時、猫は股の間にしっぽを挟むようにして下げ、背中の毛を逆立てます。
尻尾の長い猫と短い猫で違いは?
どちらかというと、しっぽの長い子の方が跳躍力など運動神経のすぐれている子が多いです。長いしっぽは木登りやジャンプ、細い枝渡りや走るときに「舵」の役割を果たします。しっぽが長いと使い方は自由自在。自分のしっぽだということを忘れて、猫じゃらしのつもりでしっぽを追いかけクルクル回って遊んだりします。しっぽに注目して猫の気持ちをみてきましたが、鳴き声やしぐさ、耳の動きからも猫の気持ちがわかります。
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