港町ヨコハマ『関内、伊勢佐木町、中華街』(2ページ目)

横浜でも都心回帰傾向、
タワーやデザイナーズも誕生

新しくマンションが建設されるのは大通り沿いが大半。歴史ある建造物の近くということも

都内では都心部にマンション建設が進み、都心回帰と言われていますが、横浜でも状況は同じ。県庁から数分というような場所や、中華街の中などに主にシングル、カップル向きのマンションが建築されてきています。分譲はもちろん、デザイナーズなども含めて賃貸もあり、今なら予算次第では横浜のど真ん中に住むことができる状況になっています。


とはいえ、分譲物件はそれほど頻繁に建てられているわけではありません。時期によっては供給されていない時期もあるので、探すタイミングは大事。気になる価格は40m²から70m²の物件で、2000万円台後半から4500万円前後までが目につくところ。戸数は数十戸から200戸以内までが多く、設備の充実した、いわゆる大規模物件はありません。

中華街のある山下町周辺で物件が多いのは通り沿い。路地には店舗が多く、新しい入居者を受け入れる余地は少ない

中古は地域によって築年に差が出ます。伊勢佐木町界隈では1980年代など古めが多く、専有面積は50m²～60m²で、3000万円以内の物件も目に付きます。これが中華街のある山下町に行くと2000年以降の物件も多く供給されていますが、その分、70m²より広い物件が中心になり、価格も3000万円台後半から数1000万円以上になることも。関内のオフィスエリアでは築年数の新しい物件が多いようですが、供給自体がかなり少ないので、このあたりに住みたい人は時間がかかることを承知の上で当たってみるしかありません。ただ、相場自体は以下の東京カンテイのデータで見るとおり、あまり大きな変動はないようです。

【この街の中古マンション相場は？】

駅名	現状価格	1年前	2年前
関内	141万円	153万円	143万円
石川町	150万円	148万円	147万円
伊勢佐木長者町	110万円	109万円	113万円

※東京カンテイ調べ。根岸線関内、石川町は2005年9月～11月、横浜市営地下鉄伊勢佐木長者町は2005年10月～12月の数字。
※駅からの距離などには特段の制限はない

賃料は関内のオフィスエリア、中華街周辺、
伊勢佐木町の順に手頃に

最初にこのエリアには3つの表情があることを説明しましたが、その地域ごとに賃料も変化します。最も高いのは関内のオフィスエリア内で、ワンルームが8万円から。これが中華街周辺になると7万円台になり、最も手頃に借りられる伊勢佐木町になると6万円台後半から。2DKでは関内13万円前後、中華街周辺10万円～12万円台後半、伊勢佐木町で11万円～。建物では、マンションが大半です。これらの地域内は徒歩で移動できる圏内。それでも、最寄駅、街で賃料には大きな差が出ますから、地域選びは慎重にしたいところです。

街中にも小さな公園は点在するが、散歩が楽しめる規模となると海沿いの山下公園くらいに

どこか、他と違う街、ヨコハマ。その中でもこの地域には最も「らしい」雰囲気が残っています。住みやすいのはもちろん、住んでみたい街に挙げられるのはそのあたりが魅力なのかもしれません。

【シリーズバックナンバー】
「田園都市を代表する優雅な町『たまプラーザ』」
「坂と異国情緒の街『横浜（山手、元町）』
「歴史と未来が交差する街『みなとみらい周辺』