面接で「これを言ったら落ちる」禁句、あるんですか?


面接はその答えを聴いているのではない。その言葉の裏にある君を探っているのだ。

面接はその答えを聴いているのではない。その言葉の裏にある君を探っているのだ。


シーズン突入! 面接真っ盛り! 毎日ドキドキの日々だろう。通ったり、落ちたり。自問自答の日々だろう。

よって今回は、面接トークに焦点を当てて考えてみたい。もちろん、「何か」を言えば通るものではないし、「何か」を言えば落ちるわけでもない。しかし「してはならない話し方」はある。

さて、どんな話し方(トーク)がNGなのだろうか。結論を先に言おう。何を言えばNGではなく、その発言の裏にある君の姿勢や思考が、求める人材に合うかが問題なのだ。

NGその1 会社案内やHPに書いてあること

求める人材をそのまま語る学生に、面接官はかなりうんざりしている。また、志望動機もそのまま会社案内に書いてあることを言われても、ああ、工夫がないなと思うだろう。

つまり、この話し方では「自分で考えられない」人材と思われてしまう。にも関わらず、「私は好奇心旺盛です」「挑戦する力があります」と言っても、矛盾していて玉砕だ。求める人材を、自分の言葉にアレンジするようにしよう。


NGその2 いつ終わるかわからない話

「昔、あるところに、お爺さんとお婆さんが……」的に、延々と自己PRや志望動機を話し始める学生がいる。きっと面接官は「こりゃ困ったな」と、いつ終わらせようかと身構えるだろう。

つまり、この話し方では「聴き手に配慮できない」「時間にルーズである」人材と思われてしまう。今までも記事に何度か書いてきたが、まず一言で結論を言って説明するスタイルが正しい。また、複数のネタを話したいなら、「私の強みは2つあります。まず一つ目は…」と最初に箇条書きで話すことを宣言するのが、社会人の話し方として当然のふるまいなのだ。


NGその3 履歴書やエントリーシートに書かれた話

履歴書やエントリーシートに書かれたことをそのまま話す学生も多い。これでは面接官は「もう、その話読んだけど」ときっと思うだろう。

つまり、この話し方では「拡がりがない」「話題が少ない」人材と思われてしまう。あくまでも書類に書いた自己PRや志望動機は、限られたワード数で作ったダイジェストである。折角話す機会を与えられたのだから、提出書類には書いていない話をするようにしよう。


NGその4 一般論

優秀なビジネスマンは、仕事と感情は切り分けて考える

優秀なビジネスマンは、仕事と感情は切り分けて考える


「顧客のニーズを的確にくみとる」「○○業は夢を売る仕事です」など、ごくごく当たり前の一般論を述べる学生がいる。それでは面接官は「そりゃそうだ」と思いつつ、「で、君はどんな人なんだよ」と呆れるだろう。

つまり、一般論を話しても、それは君のオリジナリティにならず、「普通の学生」になってしまうのだ。面接することで折角「君という人材」をできるだけ把握したいのに、がっかりなのだ。例え一般論であっても、他の学生が絶対に使わない、君だけの言葉で考えを述べるようにしよう。


NGその5 思考が偏った話

「新しいコトに絶えずチャレンジする企業じゃないとダメなんです」「環境に配慮したビジネスだけをするべきだ」など、考えが偏った話し方をする学生も結構いる。もちろん、その考えは間違ってはいないが、それだけに簡単に割り切れるほどビジネスは甘くない。「古い伝統を大切にする」こともあり得るし、「利益を上げて排出枠取引(ETS)で解決する」こともあり得るのだ。社会が抱える問題は、白黒はっきりつかないことだからこそ、ずっと問題になっているのだ。

つまり、片方だけに偏る発想では、「柔軟性が無い」「バランス感覚が欠けている」学生だと思われる。両方の意見に配慮しつつ、「個人的な意見ですが」と断った上でコメントする気働きが必要なのだ。

NGその6 他社の悪口

「ライバル会社のB社はダメです」「B社の○○の部分が好きになれません。しかし御社は……」など、他社の悪口を言うのはやめたほうが良い。例えば、中途採用の面接で聴いた「退職理由」がその会社の悪口だと、面接官はマイナスの評価をするのと同じ。なぜなら入社してからも結局悪口を言いそうな気がするからだ。

つまり、比較する会社の短所を軸にするより、長所及び短所両方を押さえた上で、志望会社に魅力を感じたことを伝えたほうが、「ちゃんと熟考して答えを出した」ことが伝わるのだ。NGその5と同様、上っ面だけでなく、柔軟性がある、広い視野を持つ人材であることを伝えよう。


NGその7 抽象的な話

「ファーストフードのアルバイトを一所懸命頑張りました」「テニスサークルでリーダーシップを発揮しました」など、抽象的な言葉を用いてしまう学生はかなり多い。しかしそれでは、「何を」「どのように」頑張ったのかは伝わらない。伝わらなければ、きっと面接官は君を落とすだろう。

つまり、抽象的な言葉は説得力がなく、「企業が求める力」がどのくらいなのかがわからないのだ。また、実際入社してからもアバウトな仕事をする人材ではないかと疑われてしまうのだ。「スターバックスのバリスタを2年半、お客様がくつろげる場を提供する努力を続けてきました」「テニスサークルの育成担当として、メンタルトレーニングに注力し、先日○○カップで準優勝しました」など、具体的数字や固有名詞を使うようにしよう。


NGその8 根拠がない話

やりたいことはやってみなくちゃわからない。自分の可能性に蓋をするな

やりたいことはやってみなくちゃわからない。自分の可能性に蓋をするな


「こんな商品を作りたい」「こうすればもっと売れるのでは」など、思い付きを自信ありげに語る学生がいる。むむう。それでは面接官はきっと「それは5年前に終わったプロジェクトだよ」「それはすでに他社がやってるよ」「それができたら誰も苦労しないよ」と思うだろう。

つまり、それでは入社してからも裏を取らずに仕事する人材と見なされてしまうのだ。例えば、君が大学院生で現在研究しているテーマであったり、実際アルバイトで試していたり、社会人に何度も話を聴いたりして辿りついたなど、根拠がある話であればきっと高評価を得るだろう。よって根拠がない話なら、「素人ながらこう考えてみたのですが、実際はどうでしょうか?」と質問して確かめるようにしよう。


NGその9 大手なので(ベンチャーなので)/○○業界なので

志望動機を聴かれたときに、ついつい言ってしまう爆弾発言である。この言葉は、「企業研究を放棄しました!」と言っているのと同じ。「じゃあ、C社はいかがですか?」と言われて絶句するだけだ。

つまり、「御社は○○に力を入れており、○○するフィールドがある。私が持つ○○する力を渾身の力でぶつけて、自らを高めつつ御社に貢献したい」など、あくまでも会社研究をしっかりし、自分の強み(行動特性)を活かせる会社だからと言うべきなのである。会社をPRするのではなく、君自身をPRしなくてはならないのだ。


NGその10 やりたいことができるから

最も多く、かつ最も危険な言葉だ。まず、やりたいことがすぐに一人前にできるだろうか。また、やりたいことだけやって成長できるのだろうか。やりたいことだけやりたい学生を果たして企業は採りたいのだろうか。やりたくないことが少しでもあったら辞めそうな学生に、果たして企業は内定を出すのだろうか。

つまり、自らの可能性は、自らが意図しない機会に対峙し、模索しながらも前に進み、苦労して成し遂げた先に広がっているのだ。努力せずやりたいことが仮にできたとしても、それは「まだ成長していない君でもできる仕事」なのだ。きっとすぐに飽きてしまうだろう。やりたいことはどうせ変わるのだ。今やりたいことではなくて、将来なりたい自分にとっての「成長の場」と位置づけよう。


以上、理解してもらえただろうか。

何を言えばNGではなく、その発言の裏にある君の姿勢や思考が、求める人材に合うかが問題なのだ。常に面接官が求める人材であることを、その場に相応しい言葉を、その都度選んで話す。そんな気働きこそ、面接の勝敗を分けることを意識しよう。

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