コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

コンサル式の前進する会議術(3ページ目)

前回に引き続きNTTデータビジネスコンサルティングの八向志保マネージャーにお話を伺っています。今回は会議での工夫についてお話してもらいました。

執筆者:大石 哲之

情報を引き出し、提供する


-会議に資料を持っていかないときもあるんですね。

はい。何も持たずにいくこともあるし、準備して行っても状況を見ながら出さないこともあります。
臨機応変な対応が必要ですね。
最初に資料を出してしまうと、細かいところに食いつく人がいます。そうすると本質のところで話はできないので、最初はディスカッションベースで感触を探ってみて、方向性が合致していれば資料を見せて合意をとったりという感じです。

また、会議の参加人数によっても調整が必要です。例えば、大勢30人くらいの会議のときには資料がないとおかしく見えたりするので、同じディスカッションベースで会議を進めたい場合であっても、最低限会議の目的とアジェンダを書いたものくらいは必要でしょうね。

-臨機応変ということですが、そこに心がけていることはありますか?
情報収集をちゃんと収集して会議に臨む、というのは大事だと思っています。
どんな部署のどんな役職の人が何人来るとか、それらの人のバックグラウンド、プロジェクトに対する知識のありなし、などできるだけ情報は収集します。それによって話の展開や議論すべきトピックの順番を変えたりとかしますね。

-他に会議の進行の仕方で、気づいた手法などはありますか?
コンサルタントが業務をこうしたらいい、こんな情報システムが必要だ、なんていうことは、お客様は実は聞いても「ふーん、そうなのかな」くらいにしか思われないことも多いんです。やっぱり響くのは同じ会社の人間が抱えている問題意識だったり、改革すべきという熱意です。ですから、会議ではお客様に自分の言葉で語ってもらう機会を設けるよう、話をふったりするようにしますね。
またいろんな情報を持っていても、会議ではあまり言わない人もいますよね。そういう人の情報を引き出すスキルも重要です。
意見を引き出してまとめあげるファシリテーションスキルの重要度は、会社員の方にも同じだと思います。
ファシリテーションに関しては、最近本がたくさんでています。自分の個性を生かした自分なりのやり方を確立する必要があると思っているので、日々色々な方法を試したり、人から盗んだりしながら、だんだんと自分流を見つけていって欲しいと思います。


次回は「仕事以外のときに気をつけていること」についてお伺いします。
【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場でコンサルタント関連の書籍を見るAmazon でコンサルタント関連の書籍を見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます