コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

アクセンチュア森Mgrに聞く、プライベートとの両立

なにかと忙しいといわれるコンサルタント。どのようにプライベートと両立をしているのでしょう。アクセンチュアの森正弥Mgrに、秘訣を伺いました。

執筆者:大石 哲之

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「コンサルタントに聞く」シリーズの第3回。今回も、引き続きアクセンチュアの森正弥マネジャーに、お話を伺います。

今回のテーマは、プライベート。コンサルタントというと忙しい職業の代表といわれることもあり、徹夜も多いという噂もききます。実際のところ、どのくらい忙しいのでしょうか? プライベートとの両立は可能なのでしょうか?

アクセンチュアの森正弥マネジャーに、コンサルタントの仕事の忙しさ具合や気になるプライベートとの両立などについて、お伺いしました。

森正弥(もりまさや)さん
アクセンチュア株式会社
グローバルテクノロジーコンサルティング
マネジャー 

コンサルタントの忙しさは?

--まず、読者の方からよく聞かれる質問をさせていただきます。実際のところコンサルタントはどのくらい忙しいのでしょうか?
どういうプロジェクトのどういう段階を担当するかによって様々なケースがありますので、一概には申し上げにくいのですね。あくまで一例ということで、捉えてください。

まず、最初に一般論みたいになってしまいますが、お話しておきたいのは前回(のインタビューでも)触れましたが、コンサルタントというのは、自分のスキル以上の内容を求められる仕事にチャレンジしなくてはいけないことが、よくあるということです。

これは、若い人だけでなく、マネジャーになった私でもそうですね。責任ある立場になるにつれ、その傾向が強くなっています。自分のスキル以上の内容を求められる仕事にチャレンジするわけですから、それはもう当然ながら、忙しくなります。

生産性の話でいうと、自分にとってチャレンジの仕事なわけですから、過去の生産性も参考にならないことが多く、体当たりで仕事にぶつかるという感じになりますね。全知力を振り絞ってチャレンジするような仕事が多いのがコンサルタントなんですよね。 

これが実際の忙しさ

--そこがコンサルタントの大変なところでもあり、自己成長の要でもあるわけですね
そうですね。そういう仕事を通して、コンサルタントは自己を成長させることができます。ですが、こと時間ということでいいますと、そういうチャレンジングな仕事をこなしていますと、残念ながらこれはいくら時間があっても足りないということになってしまいますね。

--実際、そういう時は、どのようなかんじになりますか
キックオフ(プロジェクトの始まり)前後、中間報告前後、最終報告前後など、プロジェクトのキーとなるポイントなど、最も忙しい時期の一例としてお話しするとこのような感じです。

まずは、毎日徹夜では持ちませんので、自分でコントロールするよう努力します。それから、週の前半、たとえば月曜とか火曜日に重要なミーティングがセットされると、土日はなくなることもあります。週末の話でいうと、月2回の週末勤務は、これは許容範囲という感じでしょうか。だいたい週1~2日の徹夜と土日なしというのが現実的なお話でしょうか。

もちこん、これはいちばん忙しいときの一例で、普段はもちろんプライベートと両立できる仕事量ですので、ご安心ください。 

プライベートは人生の義務

--お話を聞きますと、やはり忙しいときの仕事量はなかなか大変なものがありますね……。そういうなかで、プライベートを確保するのも大変だとおもうのですが

プライベートは、これはもう工夫するしかありませんね。工夫しないと、プライベートはなくなってしまいがちですからね。

--森さんは、どのような工夫をされていますか? 森さんはプライベートと仕事の両立を非常にうまくされていますよね?

そうですね。まず、プライベートに対する考え方ですけれども、「プライベートは人生の義務」と思っています。プライベートは、オプションではなくやらなくてはいけないものだという意識でいます。

プライベートと仕事は人生の両輪で、両方が充実していなければ、人生としても充実しないというのは、先人の事例からいっても、これは明確なんですね。
といっても犠牲になりがちなのは、プライベートで、だから、意識的にプライベートを守るようにしないとダメなわけです。 

仕事の見積ができればプライベートは作れる

--具体的なコツは?
そうですね、やっぱり、時間を決める時間を区切るということですね。時間を決めて仕事を切り上げ帰るようにする。

例えば今日は20時に帰る日だと決めて、20時になったらもうすこしやった方がいいとは思っていても帰るようにする。一種のあきらめといいますか、とにかく区切ることですね。

仕事は次から次へと入ってきて、決してなくなることはないんです。だから、仕事が発生した順番にただこなしているだけだと、延々と仕事をやらないといけないことになるわけでして、必ずどこかで区切りが必要なんです。

それが、私の場合、もうあらかじめ決めた時間で区切ってしまうという工夫ですね。「もうすこし進めておいた方がいいのでは……」という漠然とした不安をぬぐうことが大切です。

進捗が遅れているのか、ちゃんと間に合うようにできているのか、しっかりと判断できることが必要で、判断さえできれば、プライベートな時間を確保しても仕事に支障がでることはないわけです。

土日も気分を転換して思い切りエンジョイできます。進捗の判断ができないままだと、不安にまかれて、だらだら仕事をしてしまうし、休みのときも仕事を引きずってしまうことになります。

--その判断材料が、前回お話いただいた、生産性の把握と、スケジューリングなわけですね
そういうことですね。また、いくら徹夜しても創造性のある仕事はできません。徹夜をすると、創造性は、研ぎ澄まされないばかりか、どんどん鈍ってしまうんですね。

ですから、逆の考え方で、雑務を溜めておいて、徹夜で一気にかたづけて、空いた時間を創造性のある仕事に当てるということも、ときどき行なっています。

--ありがとうございました。次回は、キャリアアップのお話、コンサルタントとして成功するための能力や、なにを成長させないといけないか、そういった話を聞きたいと思います。また次回もよろしくおねがいします。
よろしくおねがいします。


<関連記事>
第1回 アクセンチュア森Mgrに聞く、コンサル業界の特徴とは
第2回 アクセンチュア森Mgrに聞く、時間管理のコツ
第4回 アクセンチュア森Mgrに聞く、コンサルの成長とは
第5回 アクセンチュア森Mgrに聞く、コンサルの醍醐味
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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