スコーンと季節のお菓子たち。ていねいに入れた紅茶とともに。至福のデザートフルセットは2100円。 |
不思議なもので、インターネット上でたくさんの人にお伝えしたいカフェがある一方で、逆に、「これは紙のページの上で、ひっそりと…」と感じるカフェもあります。どちらのタイプも素敵なカフェという点では違いがないのですが、お店の空気の手触りが掲載媒体を分けさせるのかもしれません。
恵比寿の小さな焼き菓子のお店、歩粉(ほこ)は、柔らかでマットな紙の感触とともにご紹介したいお店の代表のようなもの。初めて私が歩粉について書かせていただいたのは2008年、カフェで使われているうつわの魅力に焦点をあてた『カフェとうつわの旅~あたらしい和のかたち』(青山出版)の中でした。
お菓子はすべて店主の磯谷さんがひとりでこつこつと作っています。 |
すでにあの素晴らしいスコーンをご存じの方も多いことでしょうね。お伝えしたいのは、お店の単なるデータではない何か。以下は『東京カフェを旅する』に収録した歩粉のための文章です。