街の雰囲気は、歩いただけでもだいたいわかります。でも本当の街の顔は、他にもあるはず……。 |
住宅エリアなどでは、その地域の産業はなかなかわかりにくいもの。この「地場産業」は、地域の意外な一面も見えます。この中でも、各市の地場産業を中心に日本一をピックアップしてみます。あなたの街の意外な一面が見えるかも……。
滋賀:繊維・アユ苗…琵琶湖の恵みがポイント
まずは、滋賀県から見てみましょう。滋賀県は日本で一番広い「琵琶湖」があるところ。地場産業も琵琶湖につながるものが多くありましたよ。まず、国内シェア93%を誇るのは「クレープ生産量」。クレープとは、肌ざわりのよい夏物衣料素材で、琵琶湖の北側に位置する高島市などで生産されています。また、麻織物の出荷額も全国トップ。繊維作りには、豊富な水資源が必要です。琵琶湖の恩恵を受けた産業ですね。
また、琵琶湖の一番の特徴とあげられる産業が「アユ苗」。琵琶湖で漁獲や養殖された稚鮎で、全国の各河川へ放流されるものです。これも、琵琶湖ならではの産業です。
滋賀県では扇骨がトップシェア。京都で扇子が作られるため、扇子は京都がトップ。滋賀が京都の影響を受ける土地柄であることがよくわかる。 |
最後に忘れてはいけないのが、「栗東トレーニングセンター」。栗東市にある、JRA日本中央競馬会で最初のトレーニングセンターです。歴代の有名な競走馬もこちらの出身が多いとか。これも、立派な滋賀県の「お国自慢」ですよね。
京都府:古都ならではの産業が盛ん
次に、京都を見てみましょう。京都府で全国トップの地場産業は、ちりめん類、ネクタイ、和服・帯、風呂敷・袱紗・帯留め、うちわ扇子など。特に、和服関連のものが多いですね。古都にふさわしい京都の産業です。また、京都の各市でも全国1位のものがありますよ。まずは、京都市を見てみましょう。西陣織、京友禅、京焼、清水焼などがあげられています。いずれも、京都の名産品。全国トップは納得できます。
また名産といえば、宇治茶とたけのこも忘れてはいけません。宇治茶は宇治市の名産とわかりますが、たけのこは難しいですね。たけのこの生産量の全国トップは長岡京市です。京都や大阪のベッドタウンというイメージがありましたが、少し意外な気がします。京野菜として京都のお料理にかかせないたけのこ。意外なところに産地がありました。
次のページでは、大阪の様子を見てみましょう。