ベビーカー/ベビーカーの選び方

安全基準と規格について(2ページ目)

ベビーカーや自転車、ヘルメットなどの育児用品には欠かせない安全基準マーク。輸入品が増えるに従い、その種類も増え混乱している方も多いと思います。育児用品をとりまく、日本と欧州の安全基準と保険について解説します。

遠藤 まさ子

執筆者:遠藤 まさ子

子育てグッズガイド

JISマーク

JISマーク

工業製品に関する安全基準だが、「自転車のボルト」などといった細かなパーツに対しても基準が定められている

JISとは日本工業規格の略で、「工業標準化法」に基づく工業規格です。JISマークは、この規格に適合する製品につけられるもので、対象品目は、土木・建築用品や日用品(自転車、包装材料、容器、文房具)などです。任意標準なので、JISマークがついていなくても販売、使用などは認められますが、JISマークがついていることで日本の国家規格に適合しているということがわかります。

例えば「幼児用自転車」に関する規格(JISD9302)の場合、「アスベストの使用禁止」「クイックレリーズハブの使用禁止」「幼児でも握れるブレーキレバーの開き」「取扱説明書にヘルメット着用やパーツの交換時期などの項目を記載すること」などが定められています。


PL法/PL保険

スリングなど、公的な安全基準や法規制が定まっていない商品の紹介でよく目にするのが「PL保険に加入しています」という一文です。PL保険とは、PL法に基づいた賠償が生じた場合に、損害賠償金や訴訟費用などに対する保険金を「加入者(=製造者、メーカー)」に支払うという制度。つまり、「PL保険に加入しています」というのは「万が一、欠陥により事故が発生してもきちんと賠償責任を負えますよ」というメッセージなのです。

ちなみにPL法は製造物責任法のことで、製品の欠陥により何らかのトラブルが起きた場合には、エンドユーザーが直接メーカーに対してその損害賠償を追求できる法律のこと。日本以外にも、欧米各国で広く普及している法制度です。


PSCマーク

PSCマーク

育児用品で関わってくるのはベビーベッドのみ

「消費生活用製品安全法」により、一般消費者の生命や身体に特に危害を及ぼす恐れが多いと思われる製品(乳幼児用ベッド、石油ストーブなど)について貼付が義務づけられているマークです。規制対象品目でPSCマークがないものは販売できず、マークのない製品が市中に出回った時は、回収どの措置がとられます。

検査機関は商品により異なり、乳幼児用ベッドの場合は(財)日本文化用品安全試験所が検査することになっています。また、対象製品は自己確認が義務づけられている「特定製品」、その中でさらに第三者機関の検査が義務付けられている「特別特定製品」に分けられ、乳幼児用ベッドは「特別特定製品」にあたります。

  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 5
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます