注意が必要な時期1 サッカーの試合後
トルコのサッカー熱はかなり熱い!(©ligtv.com.tr)
トルコでも大人気のサッカー。ですが人気チーム同士の対決になると、試合後にサポーター同士がぶつかり合い、混乱することも珍しくありません。そういう試合には多くの警官が動員されているものですが、それでも試合直後にはサポーターたちが興奮したまま繁華街などに繰り出したりするので注意しましょう。
サッカーの試合を見に行った時、又はサッカーの試合直後の時間帯にスタジアム近くにいる場合には、各サポーターを刺激しないようにすることが大事です。過去、トルコとイギリスのナショナルチームが試合をした後に、トルコ国旗を腰に巻いて繁華街を歩いていたイギリスのフーリガンが殺される事件が起きています。
注意が必要な時期2 メーデー
毎年衝突が起きがちなメーデー(©sadecegir.com)
トルコでは、毎年5月1日のメーデーにデモ隊と警察官が衝突することがあります。デモ隊の中には単に民衆を煽りたいだけの暴力的なメンバーが商店街などで破壊行為を行ったりすることもあれば、こうした行為を事前に防ぐべくデモ隊であれ一般人であれ、かなり暴力的な取り締まりを行う警察官もいます。例えば2013年に起きたゲジ公園デモでは、警官隊が撃った催涙ガス弾が頭部に命中するなどして10名前後の死者が出ています。
デモ隊と警察の衝突に巻き込まれると大変(©siyasetkahvesi.com)
メーデーの日、イスタンブールであればタキシム広場やイスタンブール大学前、アンカラではクズライ広場などがこうした衝突の舞台になりやすいので観光するときには注意しましょう。
なお、トルコ政府はこうした事態を避けるためにここ数年、メーデーにタキシム広場など一部のスポットへのアプローチを完全に遮断する措置を取っています。この場合、衝突が起きなくても観光できなかったり渋滞がひどかったりといった支障が出てくる場合もあるので要注意です。
注意が必要な時期3 ネヴルーズ
ゾロアスター教に由来があると言われ、炎の上をまたぐ儀式が行われるネヴルーズ祭り(©mardin.gov.tr)
春分の日にあたる3月21日(~23日頃)、トルコでは「ネヴルーズ」というお祭りがあります。これはトルコに限らず、中東地域を中心とした多くの民族の間で春の祭典(イランでは新年)と祝われており、紀元前7世紀頃から続く古い伝統行事。ただ、トルコではとりわけクルド人がこの日を大きく祝うことから、クルド人民族運動が一年のうちで最も盛り上がりやすい日でもあり、このことから軍隊や警察もあらゆるところで警戒網を張っています。イスタンブールやアンカラでは取り締まりが厳しいこともあって事件が起きることは近年少なくなっていますが、南東などクルド人が多く住む地域では軍隊と市民の間で衝突が起きることも時々起きています。この時期の南東地方旅行は注意しましょう。