京都・岡崎は明治からの別荘地
京都のお屋敷街はたくさんありますが、特に岡崎周辺には立派な豪邸がたくさんあることで有名です。平安神宮と南禅寺の間にある「岡崎」は、京都の中心地の京阪三条などの駅からも近く利便性にも優れています。このエリアは、明治時代に政治家や実業家などの別荘が多く建てられました。このエリアの特徴は「お庭」。琵琶湖からの疎水を庭に引き込み、すぐ近くにせまる東山を借景とする趣向を凝らした素晴らしい庭が多く作られています。明治時代では、迎賓館のような位置づけで各界の著名人が別荘を作ったようです。今でも、財界の有名人などのお屋敷が並んでいます。
大阪・帝塚山は古代よりの邸宅地
大阪・帝塚山の住宅街。大阪市内では有数の高級住宅街。 |
この高台に位置する上町台地は、古代より大阪湾が見渡せる景勝の地として栄え、寺社なども多く建てられました。特に「帝塚山」は「住吉大社」にも近く、豪族などの邸宅が建てられるようになったといわれています。 「帝塚山」は歴史あるお屋敷街といえますね。
神戸・北野は外国人居留地が発端
最後に神戸のお屋敷街を紹介しましょう。阪神間山手のお屋敷街は、芦屋と同様に山手の住宅開発などと共に、明治から昭和にかけて別荘地を発端として栄えてきました。その他にも、神戸らしいお屋敷街があります。「北野」と呼ばれるエリアは、三宮の北側、山手にある異人館などで有名なエリア。 ここからは大阪湾を望むことができ、景色もとても素晴らしいところです。 今は観光地として有名ですが、もともとはこのようなお屋敷がある普通の住宅街でした。今も、異国情緒が漂う立派なお屋敷がたくさんあります。
江戸時代に神戸は自由貿易の地として栄えてきました。その時、欧米人の居留地として指定されていたのが神戸の港に近い元町近辺。現在も居留地跡として有名ですね。その居留地が手狭になってきたため、山手の「北野」に邸宅を構える欧米の商人が増えてきたそうです。その影響で、貿易商などのお金持ちがこのエリアに集まったわけですね。神戸の北野エリアは、外国人居留地が発端というわけです。
いかがでしたか?同じお屋敷街といっても、その成り立ちなどは千差万別ですね。とはいっても景観を重視するところはどこも共通のようです。目の保養も兼ねて、お屋敷街めぐりもいいかもしれませんね。
【関連記事】
・ガイドのおすすめエリアレポート(大阪府)Vol.3 大阪屈指の住宅街「帝塚山」