住みたい街 関西/住みたい街の見つけ方[関西]

お得物件は住みやすい街にあるか??(2ページ目)

よく雑誌の特集などである「お得な物件」。はたしてそれは住みやすい街にあるのか?また「お得物件」とは何か?今回は、最近発売された「プレジデント」に記事に注目してみました。

田中 和彦

執筆者:田中 和彦

住みやすい街選び(関西)ガイド

前ページであげた10物件をみて、何が読み取れるか、別の切り口で見ていきましょう。

JR+バス便、強し

六甲アイランド
JR+六甲ライナーの六甲アイランドの物件もランクイン。こちらはバス便よりは少し便利。写真は六甲アイランド内の高層住宅
10物件中4物件はJR線が利用できる物件です。「私鉄沿線は人気が高いので売買価格が割高」であるとの理由が考えられます。しかし一般的にJR線は、長距離移動が早い、終電が遅い、といった理由でJR沿線は通勤・通学に便利なのは確か。また「JR+バス便」という物件が3物件もあるのは注目。「バス便が多くて使いやすい」「家族に駅まで車で送ってもらう」といった条件がそろえば、「JR+バス便」はお得な選択といえます。筆者もバス便エリアに住んでいた経験がありますが、「バス便である」こと自体は案外なれるもの。バス便を敬遠される方の多くは「食わず嫌い」。確かに「終バスが早い」「便数が少ない」といった理由で不便なエリアがあるのも事実ですが、「駅まで座っていける」「雨にぬれずにすむ」といった理由で「バス便好き」な方もいらっしゃいます。バス便というだけの理由で敬遠するのは選択肢が狭まりもったいない話。街選びの際は、実際にバスに乗って試すことをお勧めします。

南大阪・京阪エリアは賃貸がお得?

日本橋
賃貸物件が主流となる日本橋界隈の物件もランクイン
エリアの話に戻ります。北摂がゼロ、と書きましたが京阪・河内・泉州といったあたりも全く無し。大阪市内は2物件あるのに隣接市(堺市、東大阪市等々)の物件は無し。この現象をどう見るか?「割安マンション」の定義では「売買価格が安い」か「賃料が高い」物件が「割安」になります。北摂・阪神間に「割安マンション」がないのは「賃料比以上にかなり高額で分譲された」からと考えられますが、京阪・河内・泉州については少しニュアンスが異なり「売買価格にと比して賃料が安い」といえます。例えば大阪市営地下鉄御堂筋線。天王寺より南の駅で比較した場合、大阪市内(「昭和町」駅~「あびこ」駅)は2LDK・3K・3DKの賃料平均が約89,000円。対して、堺市内(「北花田」駅~「中百舌鳥」駅)は約77,000円と10%以上の差。同様にJR片町線では大阪市内(「京橋」駅~「放出」駅)が約92,000円、大阪市以東(「徳庵」駅~「東寝屋川」駅)が約74,000円で、こちらは約20%程度の差があります。家計が安定するというのは、大変大切な要素。同じ沿線でも大阪市内を外すと、家計は楽になり、お財布的に「住みやすい街」となります。(賃料はいずれも">「賃貸HOME'S」調べ)

高利回り物件がある街は住みやすい街、ともいえる

商店街の町
写真のような買物利便な駅近エリアも、緑豊かなバス便エリアも“評価が高い”
高利回り物件=マンション価格の割に賃料が高い物件。賃料が高い=賃貸として評価の高いエリア。評価の高いエリア=住みやすい街。このような考え方で住みたい街選びをするのも面白いと思います。ただ大事なのは「なぜ評価の高いエリアなのか?」という事です。他の人の評価が高いからといって、あなたの評価が高いとは限りません。しかし、時にはこのような指標を参考にして今まで候補に入ってなかったエリアを見てみるのも、街を見る視点が広がるきっかけとなるのではないでしょうか。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます