年金/年金アーカイブ

総量規制のしわ寄せ~年金担保融資へ駆け込み増加

2010年6月18日の改正貸金業法が完全施行され3カ月。総量規制の導入により、お金を借りることができなくなってしまった年金受給者たちが「年金担保融資」に駆け込んでいます。低利で審査も緩く、利用しやすいイメージの年金担保融資ですが、裏腹に大きな危険を潜んでいます。

横山 光昭

執筆者:横山 光昭

お金を貯める体質改善ノートガイド

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「年金」が「担保」の融資です

年金担保融資の危険

年金担保融資は善意で始まった公的融資。目的にあったように利用したいですね

年金担保融資は、所得がなく貸金業者からお金を借りにくい高齢者が、悪徳業者からお金を借り、生活困窮に陥ってしまうという事態を改善するために設置された、公的な融資です。返済は年金から天引き、低利で年金受給者であれば厳しい審査はないなどで、高齢者には生活の万が一に対応できる心強い制度です。
ですが、忘れてはいけないのは「年金」が「担保」であるということ。必ず年金で返済してもらえるという保証のもとで低利や借りやすさを実現しています。ですが、ここが危険への入り口にもなってしまいます。ご利用には十分注意が必要です。

前借なので、借金整理が効かない!

2010年9月11日の朝日新聞の記事にもありましたので、ご存知の方も多いかと思います。「年金前借り潜む危険」「破産しても免責なし」こういう見出しでしたが、内容はご理解いただけたでしょうか。
年金を前借してお金を借り、受給するはずの年金で返済する、そういうシステムです。ですので、借りてしまえば年金が受給できる限り、借りた分のお金を返済し続けるということなのです。これは、たとえ借金整理などをすることになったとしても、消えることはないものなのです。

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