予算が合わないときの対応とは

建築見積りの現状
大家さんからの相談例


最近、地元の大家さんから、次のような相談が寄せられました。

「浦田さん、この間、ゼネコンから見積りが
 出てきたのですが、建築費がバカみたいに上がっているんです。」
 
「予定していた施工予算の約3割増です・・・。
 困ったことに他所のゼネコンでも同じように3割増くらいなんです」

「このままだと、希望するリターンが全然得られません。
 どうしたら良いでしょうか・・・」

確かに、この方のおっしゃるように、いま建築費は急激に高騰しています。
つい先日、私が手がけているコンサルティング案件でも建設会社から、ビックリするような高値で見積りが提出されました。何しろ、予定より2割も高い見積りが出てしまったので、このままでは、到底計画を進めることは出来ません。早急に、次の手を考えなくてはならない状況です。きっと同じようなお悩みをお持ちのオーナー様も多いことと思います。

そこで、今回は見積りと予算が合わないときの対応について考えてみたいと思います。


見積りが予算に合わないときの対応

実際に予算の合わない見積りが出てきたとき、一体、どのように対応すればよいでしょうか。パッと浮かんだ方法を2つお伝えします。

【その1】指値で打診する
この点については、以前、2006年7月31日記事でも「予算が合わないときの交渉術」としてご紹介したことがありますが、ズバリ、指値で交渉すると、見積りが下がる可能性があります。

おさらいですが見積りの打診の仕方は、大きく分けると2種類あります。

(1)入札方式
一つ目は入札方式。複数の業者に声をかけ見積りを比較し、条件の良いところに発注します。いわゆる相見積りです。これが一番、分かりやすく比較できるので、オーナーとしても色々なところを見比べられるメリットがあります。

比較できるので、検討材料が多く「適正な価格だ」と納得して発注することが出来ます。ただし、反面、建築業者としてみると、「受注できる可能性が低い案件」として、なかなか踏み込んだ見積りが出ない可能性もあります。

(2)特命発注
もう一つの打診方法は、特命(指値)による発注です。数年前は、建設会社の営業マンも、何としても仕事がほしかったので、「見積り」といえば、喜んで突っ込んだ安い見積りを出してくれました。しかし、今では建設会社の反応もなかなか渋くなってきました。

「相見積りになると、取れる可能性が少ないし。いま積算部隊も忙しいから・・・」そんな弱気な発言が、このところ、とても多いのです。

ところが、オーナーであるあなたから「この価格で、この仕様で施工してくれれば、御社に任せます」というヒトコトがあれば、営業マンのやる気が全く変わってきます。

実は、営業マンも、社内営業が必要です。上司に掛け合うときに、「これで本当に取れるの?」というツッコミに、敢然と立ち向かう材料が必要となります。そんなとき、オーナーからの「特命」があれば、社内を説得し、価格交渉しやすいものです。ですから、まずは、「特命」のお墨付きを与えて、指値をしてみるのが上策と思います。

【その2】声をかける業者を増やす
それでも、見積りが合わなければ、あとは他の業者に打診してみることです。声をかける先は、まず地場の建設会社。母体が小さいほど、現場経費が少なくなるので、建設費が安くなる可能性があります。

地場の会社を知らない場合は、紹介をもらうのが手っ取り早いです。建設会社は、金融機関、設計事務所などに良く営業回りをしています。ですから、金融機関や、設計事務所に付き合いがあれば彼らに声をかけ、知っている建設会社を紹介してもらって見積りを取ってみてください。

あとは、FC展開している会社をチェックするのも手です。FC加盟業者は、ローコストで建設するノウハウを持っている可能性もあります。基本的には規格品ですので、デザインの自由度は狭まるかもしれませんが、ご相談してみるのもよいでしょう。

いずれにせよ、声をかける前に、その会社の財務体質などは確認しておく必要があります。(※建設会社の財務内容などの調べ方は、2006年7月18日記事「大家さんの建築会社与信チェック方法」にてご紹介していますので、是非ご覧ください。)

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