リスク回避は事前調査から


建築会社の選び方


先日私は、仕事でとある駅に行きました。その駅周辺は最近開発が進み、分譲マンション、賃貸マンションの建築ラッシュです。

私はその中でも、建築が進んでいるある賃貸マンションに興味を持ちました。理由は、あまり聞いたことがない建築会社で建築工事がされていたからです。他のマンションは、私も聞いたことがある会社で、そのエリアでは優良とされる企業が建築をしていました。しかし、私が興味をもったマンションは私自身聞いたことがない建築会社だったのです。

その大家さんが、建築会社について、財務内容等を調べた上で契約を取り交わしていれば、構いません。なぜなら、工事期間中に倒産されたりする、リスクが少なくなるからです。しかし、会社の財務内容も調べずに、飛び込み営業にて建築費の安さにのみ魅力を感じて契約をしていたとしたら危険です。

既に建築会社へ支払った工事費は戻りませんし、最悪の場合、大家さんの借金だけが残り、工事は一向に進まないこともあります。そこで、建築会社と契約を取り交わす前の事前調査が必要になります。今回は、大家さんが簡単に出来る建築会社の与信方法について解説します。

建築会社の財務内容を把握しましょう。


前回の記事「あなたの資金計画大丈夫?」では、建築会社へ支払う建築費は、出来高に応じて支払いましょうとお伝えしました。理由は、出来高に基づいて建築費を支払うことで、金利の負担が少なくなるからです。しかし、もう一つ出来高に応じて支払う大きな理由があるのです。

それは、建築会社の倒産です。もし、建築工事期間中に建築会社が倒産したら、あなたのマンションはどうなるでしょう?

(1) 建築費を請負契約書に基づき支払っていて、場合によっては過払いになっている。
(この場合、仮に過払いしていた建築金額は施工主には戻ってこないので注意。)
(2) 工事が進まなくなる
(3) 建物の完成時期が遅れる
いかがでしょうか?

建築会社が工事期間中に倒産すると、大家さんは大変な事態になってしまいます。このような事態にあなたが巻き込まれないためにも、建築会社との契約前に事前調査が必要になります。そのポイントは4つあります。

1. 工事経歴書を出してもらう
→過去にどのくらいの規模の工事を行い、年間で何棟工事を行っているか把握する

2. 東京商工リサーチ(信用調査機関)などから情報を収集して,売り上げ状況を把握する
→売り上げの推移などが把握できます。(参考1)
 
3. 財団法人建設業情報管理センターの経営情報分析を参考にする (参考2)
→建築会社の財務内容が把握できます。売上高や有利子負債等が確認できます。有利子負債が多い会社は、危険な会社といえます。(例えば、売上金額と負債額がを比較してみて負債額が目立つ場合等)

4. 実際に工事を行っている現場(工事を行った)を見せてもらう
→実際の現場を見ることで、その建築会社の工事内容を目で確認できます。
現場を見るポイントは
(1). 現場の部材等の片付け状況を見る→現場が汚いところはNG
(2). 現場監督や現場の方と話す→工事現場に現場管理者がいるか確認する

以上のように、建築会社との契約を取り交わす前に調査する方法はあります。今後建築を計画される方は、建築会社を十分に調査してから依頼したほうがいいでしょう。建築工事中に倒産してしまった場合には、大家さん自らが損害を被るのです。事前調査こそ重要です。

(参考1)
東京商工リサーチなどの企業評価の目安としては、
1. 売上高の推移を確認する
2. 評点を見る。(評点で50点以上は合格。点数がない場合は50点以下)
3. 取引銀行等にその会社の内容についてリサーチしてみる
4. 取引先(下請け業者等)に問い合わせしてみる
(参考2)
財団法人建設業情報管理センターの経営情報分析は、下記WEB画面より調べることが出来ます。
http://www.ciic.or.jp/
WEB画面より以下の順で建築会社の財務情報を取り出すことが出来ます。
1 経営事項審査結果の公表
2 商業名称検索
3 建築会社名登録
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。