ご近所だから我慢している? リフォーム中の些細なことが近隣トラブルに
リフォーム工事中に気になることと言えば、ご近所への影響です。今回は、リフォーム工事中に起きた些細な事から、近隣トラブルに発展! 実際の事例からリフォーム中のご近所付き合いのポイントをご紹介します。リフォーム中のささいなことが、積み重なって近隣トラブルに発展することも。ご近所だから言えないこともあります。
リフォームは、小さな工事でも一度にたくさんの業者が入ることもあり、それぞれが1台ずつの車で来ることも少なくありません。
例えば浴室リフォーム。初日に現場監督、営業担当者、解体業者、電気業者、設備業者、木工業者、サッシの搬入などが重なることもあり、1日に7台の車が来たケースもあります。
ご近所がリフォームをしていれば、やはり気になるものです。しかし気になることがあっても、ご近所だから言い難い、我慢していることもあります。
小さなことでも積み重なれば、大きなトラブルに発展します。今回ご紹介するのは、1台の車が招いた近隣トラブル。親しい間柄だから大丈夫という油断が、お互いの心にしこりを残す結果になってしまった事例です。
自分だけが知らなかった! 近所の噂で近隣トラブルがあったことが発覚
「こういうことはお互い様」というのは、迷惑を掛けられた側が言うセリフです。
お向かいは、普段から仲のいいB子さんの家。B子さんの家のカーポートは、出入り口がA子さんの家側にあるので、工事の車はその出入り口から少しずらして停めていました。
A子さんが見たところ、B子さんのカーポートへの車の出し入れは問題なくできるように見えましたし、「何かあったら言ってくるだろう」「こういうことはお互い様だし」と思っていました。
そして工事は無事終了。ほっとひと息ついていたある日、ご近所からある噂を耳にしました。それは「A子さんの家のリフォーム工事のせいで、B子さんが車をぶつけて修理に出しているらしい」という噂だったのです。A子さんは寝耳に水で、びっくりしてB子さんの家を訪ねました。
ご近所だから難しい、お金では解決できないトラブル
トラブルの存在を、本人の口からではなく、ご近所からの噂で知ってしまったA子さん。
B子さんは工事の車がジャマだとは思いつつ、一応ずらして停めてくれてはいるし、ご近所だからジャマだとも言えず我慢していた矢先に、自分の家のカーポートに車をぶつけてしまったのです。
A子さんがB子さんにその件について尋ねたところ、B子さんは「気にしないで。自分が運転が下手だから悪いのだから」と言い、お詫びのお菓子を受け取ってもらうにとどまりました。
しかしご近所にそんな噂が流れていたことを考えると、B子さんも気にしていないわけはなく、せっかくリフォームして家はキレイになったのに、A子さんの心は晴れないまま、それ以降A子さんとB子さんはなんとなく距離を置いた付き合いになってしまいました。
リフォーム工事前のあいさつは自分でもまわり、一言添える
工事期間の詳細などは、リフォーム業者から詳しく説明してもらうようにしましょう。ご近所を安心させてあげることが大切です。
最近では、リフォーム工事開始前の近隣へのあいさつを、業者が行なってくれるところも多いのですが、業者まかせにせずに、自分でもまわることが大切です。
その際は、まず先に自分でまわり、「後から業者が再度伺いますから、疑問点やご要望などあったら、気兼ねなくどんどん言って下さい」と一言添えておくのがお勧めです。
住んでいる人には直接言い難いことでも、業者相手だと気兼ねなく言えることも多いものです。実際、私も業者として近隣へのあいさつに何度も伺っていますが、さまざまな細かいご要望が飛び出してくることもあります。また、工事前だけでなく工事中にも、何か問題が起きてないか声を掛けてもらうといいでしょう。
小さな工事でもご近所へのあいさつは忘れずに
煙草の吸殻のポイ捨てなど、業者のマナーのチェックも大切です。
何も知らされずにいきなりリフォームを始められれば、小さな事でも気に障り、ほんのささいな事が大きな近隣トラブルへ発展してしまうこともあります。
一戸建てとマンションでのあいさつの範囲や言葉、一般的な手土産など具体的なあいさつの方法は、下記でご紹介していますのであわせてご覧下さい。
■リフォーム前の挨拶で近隣トラブルを防ぐ
依頼するリフォーム業者のマナーを見極めることも大切です。散歩しながら情報収集、外から見てわかるリフォーム会社選びのチェックポイントをご紹介しています。
■外から見てわかる!リフォーム会社選びチェックリスト
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