ハウスメーカー・工務店/ハウスメーカー・工務店の特徴

住まいづくりには「誤解」がいっぱい!(2ページ目)

私たちの周りには住まいづくりに関する情報が溢れています。しかし、それが正しい情報なのか、少し吟味する必要があります。中には「?」という内容のものもありますから、いくつか紹介してみたいと思います。

田中 直輝

執筆者:田中 直輝

ハウスメーカー選びガイド

前ページのような誤解や先入観がなぜ生まれたのか。考えられるのが、それほどわが国には木造軸組工法の施工業者が圧倒的な数であるということ。工務店や建築家の多くが、住まいづくりのベースをこの工法においているのです、しかし、それは逆に他の工法の実際にまで通じている工務店、建築家は意外に少ないということです。

情報発信の多くは木造軸組工法が中心

ハウスメーカーも含め、基本的に自分たちの住まいづくりの工法が一番と考えていますから、皆そっちの方に優位性があると、つまり「ツーバイフォーはリフォームが難しい工法」というのは、単にそのあたりから生まれ出てきた誤解なのだと考えられます。

木造軸組工法の現場
木造軸組は、施工業者にとって最もポピュラーな工法。そのため、住まいづくりの情報はどうしてもこの工法を中心に発信され、それが様々な誤解を生み出すこケースもある
圧倒的に木造軸組住宅を建てる依頼先が多く、そして木造軸組工法の経験や知識から住まいづくりが語られるケースが多いのですから、こうなるのはある程度仕方がない部分があります。しかし、本当に正しい見解とは限りませんから、私たちは自ら情報を見極める必要があるでしょう。

こんな誤解や先入観、ほかにもあります。代表的な話ですと、「木は鉄より優れている」(この逆も)なんてこと。また、「企画型住宅は、自由設計の住宅よりも劣るんじゃないの?」なんて話もあります。いずれも施主の感性や住まいづくりに関する考え方に大きな影響をうけることなので、本来はそれほど気にする必要はないと思います。

特に企画型住宅は、向く人には向いています。ある程度制約があったとしても、信頼できるハウスメーカーの住宅をリーズナブルに取得したいと考える方には、非常に魅力的な選択肢。これを変な誤解や先入観からはじめから排除してしまうのは、かなりもったいない気がします。

共感や納得が得られる情報を採用しましょう!

今回のお話は、要するに世の中にあふれている住まいに関する情報には消費者に誤解を与えるものも多いということ。ですから皆さんには、様々な人の話や本やネットの情報を吟味して、自分なりに重要なポイントを整理する必要がありますよ、ということ。変な誤解や先入観を持つことは、よい住まいづくりをする上で大いに邪魔になります。

雑誌
私たちの周りには様々な媒体からの情報発信がある。その中から、自分なりに共感、納得できるものを探し出すことも、住まいづくりにおいて重要なポイントだ
ところで、このガイドサイトのような消費者向けの記事を書く場合、私が気を付けていることがあります。それは、できるだけ誤解を招かないようにすること、ミスリードしないようにすることです。

そのため、できるだけニュートラルな立場で住まいづくりのあれこれをご紹介しているつもりですが、私の場合、ハウスメーカーを中心として取材していますから、当然ながらハウスメーカーの考え方に流されてしまっているのも事実です。

それとは異なる立場、工務店や建築家の住まいづくりの考え方とは異なるケースも当然あってしかるべき。皆さんはそうしたことも念頭に置きながらお付き合いいただき、自分にとって共感が得られ、納得できる考え方を採用されるといいと思います。
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