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敷金はどのくらい戻ってくる?(2ページ目)

賃貸といえば、気になることの代表はやはりこれ、と言っても過言ではありません。最初に預けた敷金はいったいどのくらい戻ってくるのでしょうか?

加藤 哲哉

執筆者:加藤 哲哉

賃貸・部屋探しガイド

●敷金返還額は増加傾向?
以前は「退去するときには最初に貸した状態に戻して(つまり、新品同様に戻して)くれ!」という大家さんも多く、入居者がクリーニング代から壁・畳・ふすまなどの張替え費用もすべて負担していたため、敷金はほとんど戻ってこないばかりかそれ以上の追加料金の請求がくることもありました。

が、最近はずいぶん貸主・借主の立場に変化があり、「自然損耗分は大家さんの負担で修理・メンテナンスする」という考えが浸透してきています。ですから、普通に使って暮らしていて汚れてしまった分は借主が負担しなくてもいいようになってきています。

国土交通省のガイドラインでも、借主が負担するのは通常の使い方以上の暮らし方をして損耗してしまった部分の原状回復義務があるだけで、通常の使用や経年変化による損耗分の修繕費用は賃料に含まれるという考え方になっています。

とはいえ、もちろん借主も好き勝手に暮らしていてはいけません。借主はあくまでも貸主から部屋を借りているのであり、決して自分のものではないのですから、大切に使って暮らす義務があります(これを善管注意義務といいます)。ですから、できるだけきれいに、大切に、丁寧に使って暮らす必要があるのです。また、そうやってきれいに使って暮らせばより敷金の返却額も増えます。
(敷金が多く戻ってくるための暮らし方のコツはこちら→「敷金を多く戻すための対策術」

東京都では相次ぐ敷金トラブルを解消するため、敷金清算を条例化することが決定しました(平成16年10月より実施)。また、敷金返還トラブルを借主の代わりに交渉して解消してくれる会社も登場しています。(詳しい記事はこちら→「敷金返還の交渉代理人」


●契約前に契約内容は要確認!
トラブルを防ぐためには、契約前に原状回復の費用負担を、きっちり理解しておくことが大切です。退去するときではなく、契約前に確認し、納得できない場合は、契約をしないことをオススメします。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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