3DK間取りの基本
3DK間取り・レイアウト研究
3DKタイプの間取りとは、居室が3部屋、それ以外にダイニング・キッチンがあるタイプの部屋のことを指します。だいたい50平米前後のものが多いのですが、賃貸情報を見ていると「3DK・40平米」とか、「3LDK・70平米」なんていうものもあり、よくよく調べてみると、3畳、4.5畳の部屋ばかりだったり、LDKが20畳以上あったり、とさまざま。
賃貸では、居室が3部屋あるタイプは、「3K」「3DK」「3LDK」「3LK」などさまざまな表記がされており、K=キッチン、D=ダイニング、L=リビングを表していますが、それぞれに明確な広さなどの基準はありません(※注)。ですから、間取りの表示と実際の下見で「あれ?」と思うこともあります。
さて、今回は52~55平米程度の3DKタイプを取り上げてみました。同じ広さ、同じ3DKでも、どんな間取り配置があるのでしょうか?
※注 ここではキッチンが6畳未満のものを「3K」、6畳以上10畳未満のものを「3DK」、10畳以上のものを「3LDK」と表記することにしました。(一般的に、K<DK<LDK という広さの関係が成り立ちます。)
3DKの間取り1:「田の字」型
【A:3DK・55平米・田の字型】 |
アパートでよく見られる間取りで、「田の字」のように3部屋とDKの4スペースが配置されているタイプ。バルコニー側に居室2部屋、反対側に2部屋あり、たいていはそちらにダイニングキッチンがあります。この間取りは、4.5畳の和室がありますが、専有面積が60平米くらいになると、6畳の居室3部屋とDK6畳になり、さらに65平米程度になると、DKがLDKの広さになります。
この間取りのメリットは、DKから各部屋が見やすいこと。小さな子供がいる場合、キッチンに立つお母さんから室内が見渡せることは重要。逆に子供にとっても安心できます。また、バルコニーに面した2部屋は、壁で分けられているため、夫婦それぞれが独立した部屋が欲しいときに便利。
逆に、この間取りで注意したいのは、6畳の和室に行くためには、4.5畳の和室を必ず通らなければいけないこと。つまり、6畳の和室をリビングにすると4.5畳の和室は頻繁に通ることになり、せっかく4.5畳もあるのに「単なる通り道」になってしまうのです。和室2部屋をうまくつなげて縦長のリビングとなるよう、家具やTVの配置を考えましょう。
3DKの間取り2:「1部屋だけ独立」型
【B:3DK・52平米・独立型】 | 【C:3DK・53平米・独立型】 |
ダイニングキッチン(DK)を中心として、居室が分かれているタイプ。離れている1部屋は、完全に独立しているため、納戸として活用することもできますが、乳幼児や夜勤のある人が静かに眠る部屋として使うことができます。特に、【B】のような間取りの場合、バルコニーに面した2部屋が繋がっているため、2DKや1LDKと同じ使い方ができるのが特徴です。
また、頻繁に泊り客がいる人にとっても、家の人に気を遣うことなくいられる部屋があるといいので、独立した部屋をゲストルームにしましょう。
【C】のような間取りの場合は、洋室2部屋が物入れで仕切られていて、6畳の和室と5.5畳の洋室は独立した2部屋として活用することもできるので、仕事部屋や書斎、子供部屋が欲しい人に適しています。
DKが真ん中にあるとみんなが集まりやすい間取りになるのが、このタイプの特徴です。
3DKの間取り3:「縦リビング」型
【D:3DK・52平米・縦リビング型】 |
3DKの間取り4:「テラスハウス」型
【E:3DK・53平米・テラスハウス型】 |
これらの間取り以外にも変形したものはたくさんあります。同じ専有面積・間取りでも、その配置によっていろいろなパターンがあり、生活パターンによってどんな間取りがいいかは変わってきます。個室が欲しいのか、できるだけつなげて広く使いたいのか、また家財や荷物が多いのか、乳幼児がいるのか、夜型なのかなど、ライフスタイルに合わせて間取り配置を選ぶと、生活快適度もぐっと変わってきます。
特に、3DKタイプを選ぶのは2人以上で住む場合であり、子供がいることも少なくありません。「賃貸に住むのは子供が小さいときだけ」かもしれませんが、少し気にして部屋選びをすると家族が幸せでいられますよ。
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