前回、礼金の意味や借り主・貸し主にとっての礼金、そして現状と将来的なガイドの予測をまとめましたが、今回はさらに法的な面から考えてみようと思います。

「礼金を払わない」と主張することは可能か?


実際、借りようと思った物件が礼金2の部屋だったとしましょう。「礼金は悪習ですから、払いたくないのですが」と不動産会社の担当者に言うとどうなるでしょうか?

うまく交渉できれば、礼金がなくなることもありますが、「この条件で募集しているので礼金はなくせません」といわれれば、その条件で借りるか、別物件を探すしかありません。

いくら礼金の性質が大家へのお礼であり、支払う必要のないお金だと自分で判断したとしても、その部屋を借りるためには家賃以外に礼金というお金を支払うことが契約の条件になっている以上、それを払わなければ部屋を借りることはできません。賃貸借契約書では、借り主に一方的に不利になる条件は、消費者契約法第10条に反するため無効になりますが、礼金を支払うことがこれに値すると主張することは難しいでしょう。

京都地裁でも平成20年9月30日に礼金返還を求めた裁判がありましたが、判決では控訴棄却、つまり、礼金約定は消費者の利益を一方的に害するものではないとされ、礼金は消費者契約法第10条に違反していないとされています。

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