介護施設・老人ホーム/養護老人ホーム・軽費老人ホーム

養護老人ホームの設備・対象者・費用

さまざまな種類があり、わかりにくい介護施設や老人ホーム。ここでは、養護老人ホームがどういう施設なのかをご紹介します。

横井 孝治

執筆者:横井 孝治

介護・販促プロモーションガイド

主に生活に困窮している高齢者のための福祉施設

養護老人ホームとは、どんなところでしょうか?

心身の障害や低所得などの経済的理由で、家庭での養護が困難と認められた人を対象とする施設です

養護老人ホームは、65歳以上で、心身上の障害および低所得などの経済的理由により家庭での養護が困難と認められた人を対象とした施設です。

入所の可否は、当該施設を管轄する福祉事務所が決定するのですが、その基準を具体的にいうと、「身体・精神の障害によって自立した生活ができない」「介護を行っている家族が生活保護を受けているか、市町村民税の所得割を課されていない」といったことになります。

介護保険施設ではなく福祉施設としての位置づけのため、要支援や要介護と判定された人でも、寝たきりなどで身のまわりのことができない場合は入居することができません。

2008年10月、厚生労働省が発表した「社会福祉施設等調査結果の概況」によると、養護老人ホームの数は約1,000となっています。
 

医療的ケアは、あくまで必要最低限

養護老人ホームでは、医療面サービスと福祉面サービスを併せて提供してもらえることになっていますが、実際には医療面サービスについては必要最低限の提供となります。

そのため、痰の吸引や水分や栄養をチューブなどで胃に入れる胃ろう、じょくそう(床ずれ)、鼻などから流動食を投与する経管栄養、尿管カテーテル、酸素吸入といった医療措置が必要な人は、入所を断られる場合もあります。入所中に状態が変わって医療措置が必要となった場合も、状況によっては退去を命じられることもあります。

さらに、病気などで医療機関への入院が長期におよんだ場合も、退去しなければなりません。
 

養護老人ホームでは、個室で暮らすのが一般的

主として生活に困窮している高齢者のための施設である養護老人ホームですが、4人部屋などの多床室より個室のほうが多くなっています。

1カ月あたりの費用は入所者の経済状況によって異なり、0~14万円程度となります。多床室の場合は、これより1~2割程度安くなります。
 

養護老人ホームの対象者・費用・申込先

■対象者
65歳以上で、心身上の障害および低所得などの経済的理由により家庭での養護が困難と認められた人。ただし、身のまわりのことができない場合、退所が必要となる場合も。

■必要な費用
前年分の収入に応じて、サービス費、居住費、食費などをまとめた利用費が決められます。入所者本人からの徴収額が養護老人ホームにおける必要経費に満たない場合は、扶養義務者が負担能力に応じて費用を負担することになります。

■情報入手&申込先
どんな施設があるかについては、地域包括支援センターまたは市区町村の福祉担当窓口で。申し込みは市区町村の福祉担当窓口へ。

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