「防風通聖散」はどんな人・症状にいいの?

リンゴ型、太鼓腹タイプが代表的

リンゴ型、太鼓腹タイプが代表的

お腹周りにぽってりとした脂肪がつく、いわゆる内臓脂肪の多いタイプで、便秘がちな人など。カラダに余分な熱がある、顔が赤い、目の充血、ノドが乾く、口が苦い、尿の色が濃いなどの症状に。 


 「防風通聖散」の効果

風邪、高血圧や肥満症の改善、痛風、動脈硬化、習慣性便秘、痔がある人などに。汗をかかせ、便を出させ、熱を冷まし、尿を排出させるという4つの方法で、たまった毒を排出させるしくみです。


「防風通聖散」に入っているもの

画像提供:北京中医薬大学提携undefined北京厚済薬局。防風通聖散は一般的にはダイエットで飲まれますが、便秘がちな方の湿疹や慢性蕁麻疹、むくみ等にもお勧めしています(店主談)

画像提供:北京中医薬大学提携 北京厚済薬局。防風通聖散は一般的にはダイエットで飲まれますが、便秘がちな方の湿疹や慢性蕁麻疹、むくみ等にもお勧めしています(店主談)

麻黄、荊芥、防風、薄荷、大黄、芒硝、滑石、山梔子、石膏、黄ごん、連翹、桔梗、当帰、芍薬、川きゅう、白朮、甘草。


「防風通聖散」が合わない人

妊婦や虚弱なタイプ(虚証)など。なお、防風通聖散は排便作用があるので、下痢気味の人も×。


「防風通聖散」の飲み方などの注意点

■ 飲む時間
一般的には食事と食事の間の空腹時、食事をする1時間前など、お腹が空で胃に吸収されやすい時期に飲みます。胃腸が荒れやすい人には食後、排便をうながすタイプの漢方には、空腹時の服用を勧める場合もあります。なお、食間に飲み忘れたときは、食後でいいので飲みましょう。

■ 「水」or「白湯」?
症状によって、冷たい水で飲むほうが効果的な場合(その反対も)もありますが、基本的には生薬を水で煎じた「煎じクスリ」の場合は、人肌に冷まして飲みます。生薬の有効成分を抽出して乾燥・加工した「エキス剤」の場合、お湯に溶かしたり、水と一緒に飲んでください。

「防風通聖散」の副作用

胃腸虚弱、体質や症状に合わない、西洋薬との併用、アレルギー体質などの場合、不快な症状が出ることがあります。ちょっとおかしいな、と思ったらすぐ服用をやめ、漢方の専門家や処方してくれた医師に相談しましょう。

「防風通聖散」が買える場所

漢方薬局や病院、診療所、ドラッグストアなどです。

代表的な商品名:(アイウエオ順)
  • クラシエ 防風通聖散料エキス錠(クラシエ薬品) 
  • 小太郎 新防風通聖散エキス錠(小太郎漢方製薬)
  • 防風通聖散 漢方ツムラ(医療用)(ツムラ)
  • ナイシトール85(小林製薬)
  • 和漢箋 ロート防風通聖散錠(ロート製薬)など

「防風通聖散」の漢方的メカニズム<中級者向けトリビア>

汗(発汗させ)、下(便を出させ)、清(熱を冷まし)、利(尿を排出させる)という4つの方法で、カラダの上中下、つまり全身にたまった老廃物を排出させるしくみになっています。

■具体的な生薬の効能
麻黄、荊芥、防風、薄荷で風の邪気を発散させ、大黄、芒硝で体内にたまった余計な熱を冷まして通便させます。滑石、山梔子には解熱や利尿作用があり、石膏、黄ごん、連翹、桔梗は肺や胃の熱を冷まして解毒する働きがあります。

なお、当帰、芍薬、川きゅうは血液を補いながら活性化させ、白朮、甘草は消化機能を整えて気を補ったり各生薬の調和役。解毒や排泄だけでなく、補う部分もよく加味している処方です。

「防風通聖散」のおまけのエピソード

金・元時代の四大医家である劉完素(りゅうかんそ)が書いた『宣明論』には、中風(脳卒中)の治療薬として記録されています。

その頃の中国はモノも豊富にあり、食文化も発達していたので、今でいう糖尿病や動脈硬化などの生活習慣病がすでに流行っていたことが伺えますね。

なお、名にある防風は、体表にある邪気を取り払い、熱を冷ます作用があるので、皮膚の化膿症にも用いることも。また「通聖」とは、聖人のこと。防風の優れた作用が功を奏すとか、重要であるという意味あいです。
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