知って得する漢方薬シリーズ第2弾は、婦人科でよく処方される「桂枝茯苓丸」に引き続き、「加味逍遥散」(かみしょうようさん)を取り上げます。更年期障害でもよく用いられる理由や、おすすめのタイプに迫ります!

「加味逍遥散」ってどんな症状にいいの?

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逍遥とは、のんびりそぞろ歩くの意味。漢方薬名が効能のヒントにも
婦人病でよく使われるといっても、漢方ではその人の体質などを総合的にみて方剤を選びます。まずはどんなタイプに「加味逍遥散」がオススメなのかご紹介しましょう。4つ以上あてはまるというアナタは要チェックですよ。

□ 緊張しやすい
□ ストレスをためやすい
□ イライラして怒りっぽい
□ ため息をよくつく
□ 目が充血する
□ のぼせやほてりがある
□ 胸や脇が張る
□ 口が苦い、口が渇く
□ ゲップをしやすい
□ 頭痛や肩こりがある

これらの症状は、漢方でいうところの「肝」という、肝臓だけでなく自律神経にも関連した機能が滞り、ヒートアップしたために上半身に熱がこもっているようなイメージですが、血液を運行する心臓や、消化器系にも影響が出やすく、動悸を生じたり、下痢や便秘をくりかえすような場合もあります。

実は女性にもっとも密接な関わりを持つのがこの「肝」という臓器であり、肝の機能を養ったり調節することによって、婦人病の多くのトラブルを緩和するといっても過言ではありません。次に、「加味逍遥散」の中身とともに、肝の特ちょうを詳しくご紹介しましょう。

更年期障害にもいいワケ

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写真はくちなしの実。漢方では山梔子(サンシシ)といい、消炎、鎮静作用などがある
漢方薬はさまざまな特ちょうを持つ生薬をチョイスして効果を発揮させるのですが、「加味逍遥散」はつぎの10種類の生薬から成り立っています。

当帰(とうき)、芍薬(しゃくやく)
血液を補い、血行を良くする

柴胡(さいこ)、薄荷(はっか)
気のめぐりを良くし、ほてりを鎮める

白朮(びゃくじゅつ)、茯苓(ぶくりょう)、炙甘草(しゃかんぞう)
胃腸を丈夫にして、白朮&茯苓で余分な水分を出す

乾姜(かんきょう)
胃の働きを高め、薄荷といっしょに気のめぐりを良くする

山梔子(さんしし)、牡丹皮(ぼたんぴ)
清熱、消炎作用により、亢進した肝の機能を抑える


このなかで“気のめぐりを良くするもの”がよく登場しますが、実は
更年期のトラブルも、この気のめぐりの悪さによるものが多い

のです。

なお、気が滞りなく体内をめぐるようにコントロールするのが肝の役目でもあります。自律神経の働きにも関わり、ホルモンや月経を調節したり、消化促進を促す働きもあるので、「加味逍遥散」のなかにも肝の造血機能を補ったり、亢進した部分を鎮めたり、胃腸の調子を整える生薬がバランスよく入っているのですね。

購入したい場合は、漢方の専門家にご相談ください。ちなみに婦人にかぎらず、世の男性軍ももちろん使用できます。ストレス社会に揉まれている男性の方も、相談してみてください。
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