花粉症による鼻水・鼻詰まりの予防法・治療法

花粉症の鼻水症状

早く治したい花粉症による鼻水、鼻づまり。まずは点鼻薬と内服薬が検討されます


花粉症による辛い鼻水や鼻詰まり。鼻の症状改善のための治療は、点鼻薬と内服薬を中心に行います。花粉症治療の基本と、鼻の症状に対する治療法について解説します。

花粉症予防のためには、花粉が飛散する前に内服薬を使用することが大切です。また、重症度に応じて対応も異なります。症状が出る前から始める場合ですが、薬の効果が早い場合は症状が出てすぐに内服しますが、飛散する1週間前から内服を始めたほうが良いでしょう。

■症状の出る前から始める場合(予防・初期)
くしゃみ、鼻水があるときには抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬
鼻づまりがあるときには抗ロイコトリエン薬・抗プロスタグランジンD2 /トロンボキサンA2薬・Th2サイトカイン阻害薬、ステロイド点鼻薬

■花粉症の症状が強くなってしまった場合
多くの薬を組み合わせます。抗ヒスタミン薬の内服薬、点眼薬、抗ロイコトリエン薬、ステロイド点鼻薬を使うことがあります。症状が特にひどい場合は経口ステロイド薬を4~7日間使用することもあります。長期のステロイド内服は肥満、高血圧、免疫低下などの副作用からあまり勧められません。

■花粉症症状が軽減した場合
改善した状態の維持のため、抗アレルギー薬・ステロイド薬の点眼薬や点鼻薬・抗ヒスタミン薬を症状が消失まで続けることがあります。
 

花粉症治療に使われる内服薬

■抗ヒスタミン薬
くしゃみや鼻水に効果がありますが、副作用として眠気があります。
(製品名:ザジテン・アゼプチン・セルテクト・ゼスラン・ニポラジン・ダレン・レミカット・アレジオン・エバステル・ジルテック・リボスチン・タリオン・アレグラ・アレロック・クラリチン、ビラノア、ルパフィンなど)

現在では非鎮静性抗ヒスタミン薬が発売され市販薬としても取り扱われており、これらが中心となっています。アレジオン、クラリチン、アレグラなどがこれに当たります。

■抗アレルギー薬
効果がやや弱く、効果が出てくるのに時間がかかります。眠気などの副作用は少ないです。
(製品名:インタール・リザベン・ソルファ・アレギサール・ペミラストンなど)

■抗ロイコトリエン薬
免疫の細胞から放出される化学物質「ロイコトリエン」を抑制する薬です。ロイコトリエンは鼻粘膜の浮腫を起こします。
(製品名:オノン、キプレス、シングレア)

■抗プロスタグランジンD2 /トロンボキサンA2薬
アレルギーによる炎症に関わるプロスタグランジンD2 、トロンボキサンA2を抑えることで、鼻づまりに効果を発揮します。
(製品名:ブロニカ、バイナス)

■Th2サイトカイン阻害薬
IgEと呼ばれるタンパク質を産生する細胞に作用して、IgEを抑える薬です。
(製品名:アイピーディ)
 

花粉症症状がある場合の点鼻薬・薬

くしゃみや鼻汁のあるときは抗ヒスタミン薬と鼻噴霧用ステロイド薬を使用します。鼻閉のあるときは抗ヒスタミン薬と鼻噴霧用ステロイド薬に加えて、抗ロイコトリエン薬を使用します。

■点鼻薬
  • 抗ヒスタミン薬の点鼻薬
    (製品名:ザジテンなど)
  • 抗アレルギー薬の点鼻薬
    (製品名:インタールなど)
  • ステロイド薬の点鼻薬
    (製品名:ベコナーゼ・アルデシン・リノコート・シナクリン・フルナーゼ、ナゾネックス、アラミストなど)
  • 血管収縮薬
    (製品名:プリビナ・コールタイジン・ナーベル・ナシビン・トークなど)

■抗ヒスタミン薬と注意点
  • 抗ヒスタミン薬
    第一世代の抗ヒスタミン薬は副作用として、眠気がありますので、車の運転は非常に危険です。第二世代の抗ヒスタミン薬にはこの副作用を押さえたものもあります。
    (製品名: 第1世代=ポララミン・レクリカ・タベジールなど、第2世代=ザジテン・アゼプチン・セルテクト・ゼスラン・ニポラジン・ダレン・レミカット・アレジオン・エバステル・ジルテック・リボスチン・タリオン・アレグラ・アレロック・クラリチンなど)
 

花粉症症状が薬を飲んでも治らない場合は手術も選択肢に

花粉症の症状軽減のために、手術が選択肢になります。
薬で効果がない場合レーザーや手術に治療法の1つです

■鼻粘膜の縮小を目的にした手術
電気凝固法・凍結手術・レーザー手術

■鼻腔での空気の通気度を改善する手術
鼻甲介での粘膜や骨の切除・鼻中隔矯正など

■鼻水の分泌を抑える目的の手術
vidian神経切除術・後鼻神経切除術

基本的には、鼻の腫れた粘膜を取る、鼻水を出す神経をブロックすることによって症状を改善します。
 

花粉症症状に対する免疫療法

場合によっては、スギ花粉を使った免疫療法を行います。

免疫療法とは、「減感作療法」(げんかんさりょうほう)とも呼ばれ、体がアレルギーを起こす物質(アレルゲン)に反応することを「感作(かんさ)」と言います。つまり、免疫療法(減感作療法)は、微量のアレルゲンを反復注射して、アレルゲンに対して反応しない状態にすることです。

免疫療法のメカニズムとしては、アレルゲンに対するIgEの値が減少したり、ヒスタミンなどのアレルギーの症状を起こす化学物質が出てこなくなったり、アレルゲンに対するIgEを抑える物質が体の中で作られIgEの働きをブロックすることによって、アレルギー反応が起こらなくなると言われています。

具体的な方法としては、週1~2回の頻度で、徐々に注射の間隔を延ばし,最終的には1~2ヶ月ごとの注射として、注射継続期間は、3~5年と言われています。

基本的にはアレルゲンを皮膚に注射します。最近は、舌の下にアレルゲンを投与する方法も研究が進められています。でも、効果はあるようですが、免疫療法を専門にしている少数の大学病院でしかされていません。2014年10月より、舌下免疫療法が保険診療で受けられるようになりました。(参考:「スギ花粉にも有効?ついに始まる花粉症の舌下免疫療法」
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