糖尿病/糖尿病の食事療法の基礎知識

糖尿病食事療法に役立つ食品交換表(2ページ目)

【管理栄養士が解説】食品交換表による糖尿病食事療法について分かりやすく説明しています。1単位当たりのカロリー、1単位当たりの分量、献立の立て方、食事療法の注意点などについてまとめました。

一政 晶子

執筆者:一政 晶子

管理栄養士・米国登録栄養士(RD) / 栄養管理・療養食ガイド

血糖値が高い人は表1と表2の炭水化物が多い食品を調整しよう。

血糖値が高い人は表1、表2、表4の炭水化物が多い食品を調整しよう。そう、乳製品(チーズ以外)にも炭水化物は多く含まれます。適量摂取は大切なので、極端に減らさないで

糖尿病の食事交換表を使って食事療法をする場合、医師や管理栄養士などから、「1日に20単位(1600カロリー)、表1は11単位、表2は1単位、表3は4単位、表4は1.5単位、表5は1単位、表6は1単位、調味料は0.5単位」というような指示がでます。1日の総単位数(総カロリー)だけを指示される場合もあります。その場合は、管理栄養士に相談して各単位数を決める必要があるかと思います。
   

1単位(80カロリー)あたりの分量

【表1】穀類、イモ類、豆類
ごはん(茶碗に軽く半分、50g)、食パン(6枚切り半分、30g)、中華麺(ゆで40g)、うどん(ゆで80g)、そば(ゆで60g)、じゃがいも(皮なし中1個、110g)

【表2】果物
りんご(中半分、皮・芯なし150g)、バナナ(中1本、皮なし100g)、みかん(中2個、皮なし200g)

【表3】肉、魚、卵、チーズ、大豆製品
さけ(小一切れ、60g)、とりささみ(80g)、とりもも(皮なし60g)豚ロース(40g)、牛もも(40g)、牛サーロイン(30g)、プロセスチーズ(20g)

【表4】牛乳、乳製品
牛乳(120ML)、無糖ヨーグルト(120g)

【表5】油脂
バター(10g)、植物油(大さじ1軽く1杯、10g)、マヨネーズ(10g)

【表6】野菜、海藻類、キノコ類、こんにゃく
にんじん(300g)、ピーマン(300g)、ほうれん草(300g)、トマト(300g)、きゅうり(300g)、大根(300g)、なす(300g)、カリフラワー(300g)、レタス(300g)。海藻、きのこ、こんみゃくは単位計算必要なし。

【調味料】
砂糖(20g)、みそ(40g)、みりん(40g)
 

簡単献立作成例

上に挙げた1日20単位で食事療法をする場合、その約1/3は「表1(4単位)、表2(0.5単位)、表3(1単位)、表4(0.5単位)、表5(0.3単位)、表6(0.3単位)、調味料(0.2単位)」。これを献立に当てはめてみます。

■ 簡単中華麺レシピ
<材料>
  • 中華麺 (ゆで160g:表1を4単位)
  • きゅうり (せんぎり適量:表6を0.1単位)
  • トマト (角切り適量:表6を0.2単位)
  • とりささみ (ゆでて割いたもの70g:1単位)
  • 市販のタレ(大さじ2:表5を0.3単位、調味料0.2単位)
  • りんご (大1/4個、表2を0.5単位)
  • 無糖ヨーグルト(40g、表4を0.5単位)
<作り方>
麺をゆでて、きゅうり、トマト、とりささみを盛り付け、タレをかけてできあがり。りんご&ヨーグルトと一緒にいかがでしょう。

<ポイント>
表6の野菜は1単位が300g。わざわざ分量を測定して量を制限するのはナンセンス。たっぷり頂きましょう!そうは言っても、トマトを一気に丸ごと10個食べるなどではなく適量を。

次のページでは食品交換表を使う場合の注意点について説明します。
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