朝の糖尿病食を無理なく実践する方法
慌ただしい朝に食事療法を実践するのは大変に感じるもの。でもコツさえ押さえれば、時間もかからず誰でも簡単に作れます
3分朝食準備の栄養ポイントは、炭水化物にたんぱく質をプラスすることです。紹介するのは、ごく普通のメニューですが、三大栄養素のバランスが比較的よく、血糖上昇に直接つながる炭水化物の過剰摂取をさけることができます。避けるべき朝食例は、コンビニおにぎり2~3個のみ、菓子パンとコーヒーのみという組み合わせです。炭水化物ばかりで、たんぱく質などが十分とれていないため、栄養のバランスが悪いだけではなく、血糖値も上がりやすくなります。
糖尿病の食事療法の注意点・ポイント
■血糖値は炭水化物の摂取量に大きく左右されますこれはカロリーとイコールではありません。糖尿病の合併症を予防するためには、全体的な栄養バランスが大切です。
■1食当たりの炭水化物量は45g~最大で75gを目安に
炭水化物は、1日当たりではなく、1食当たりのバランスが大変重要です。また、1日の目安カロリーを1600~2000としています。減量の必要が無い人は、カロリーを落とす必要はありません。栄養バランス&体重維持を心がけましょう。個人にあった食事療法は担当の栄養士等に相談して下さい。
朝3分で準備できる糖尿病朝食の献立例(栄養価付)
■糖尿病朝食の献立例:和食この和朝食なら3分で手軽に作ることができます
・納豆(1パック)
・卵 (温泉卵、生卵、またはゆで卵1個)
・しょうゆ、又はタレ (小さじ1/2)
・オプションでインスタント豆腐入り味噌汁
合計:炭水化物72g、食塩3.5g、たんぱく質21g、490カロリーです。このうち、ごはんは炭水化物を60g、インスタント味噌汁は約2gの塩分を含みます。炭水化物や塩の量が気になる人は、ごはんと味噌汁の量を調整しましょう。
■糖尿病朝食の献立例:洋食その1
- 食パン(6枚切、1枚)※チーズをのせてトースターで焼く
- スライスチーズ(1枚)
- ゆで卵(1個)※前日に準備
- みかん/オレンジ(中1個)
- 牛乳 (1杯、200ml)
簡単洋食。果物を一つつけることで、朝は食欲がわかない人もスッキリ食べることができます
合計:炭水化物48g、たんぱく質24g、食塩1.7g、470カロリー。炭水化物は食パンに30g、牛乳に10g、みかんに8g含まれています。
■糖尿病朝食の献立例:洋食2
これもお手軽。洋食派の人にはオススメのメニューです
・ハム (2枚)
・チーズ (1枚)
・ミニトマト (6個:100g)
・豆乳 (1杯、200ml)
クロワッサンにハムとチーズをはさみ、電子レンジで10秒、その後トースターで1分強温めてもグッド(焦がさないように)。
合計:炭水化物48g、たんぱく質21g、食塩2.2g、580カロリー。炭水化物はクロワッサン1個に30g、豆乳に9g、ミニトマトに7g含まれます。
■おまけ
簡単朝ごはんアイテムに含まれる炭水化物量&カロリー
- ごはん(少なめに1杯、120g):炭水化物45g、201カロリー
- ごはん(軽く1杯、160g):炭水化物60g、267カロリー
- ごはん(1杯、200g):炭水化物75g、335カロリー
- コンビニサイズおにぎり(1個、100g):炭水化物38g、174カロリー
- 食パン(6枚切、1枚):炭水化物 30g、164カロリー
- 食パン(4枚切、1枚):炭水化物 45g、252カロリー
- 砂糖(大さじ1):炭水化物 10g、40カロリー
- ジャム(大さじ1):炭水化物 13g、45カロリー
- みそ(大さじ1):炭水化物 5g、35カロリー
自分の血糖値と炭水化物量などの関係を知るにはSMBG(血糖自己測定)という方法があります。血糖値が気になるけれど……という人は放置せずにチェックしてみましょう。測定の仕方や値の活用法などについては専門家に相談してくださいね。
もっと栄養バランスをアップさせたい方は、「15分でできる朝食の献立&レシピを栄養価付」記事もぜひご覧ください。