ぎっくり腰を繰り返す原因は? 再発の不安・恐怖感
何気ない動作で腰に電気が走るような強い痛みが起き、動けなくなってしまうことも……
ぎっくり腰・急性腰痛症とは? 原因と主な症状
ぎっくり腰は「急性腰痛症」とも呼ばれ、突然、腰部に激痛が走る比較的痛みの強い腰痛のことです。軽度の場合は、腰の痛みをこらえながらも、歩行や身の回りのことができます。意外と動き回れてしまうためか、つい無理をしてしまい、徐々に悪化して翌朝に起き上がることができなくなるという人もいます。痛みが強い場合は、体を少しでも動かすと激痛が走り、歩行も困難に。トイレへ行くにも四つ這いになり恐る恐る移動したという話も聞きます。ぎっくり腰については解明されていないこともありますが、腰部を構成している関節や靭帯、椎間板などが一部損傷している可能性が考えられます。
無理をしなければ徐々に回復していきますが、対処や過ごし方を誤ると痛みが長引いてしまうこともあります。酷い場合は大きな痛みが引いた後も、上半身を起こすことができずかがんだ状態で歩くようになった、ぎっくり腰以前のように座り姿勢を維持できなくなったという話も聞きます。
再発を繰り返すぎっくり腰……一度で済まない原因は?
突然腰に激痛が走るぎっくり腰ですが、予想以上に辛い経験をしただけに、再発を心配する人は少なくありません。しかし、中には実際に複数回ぎっくり腰を繰り返す人もいます。同じ部位を再び痛める人もいますが、別の部位を痛めてしまう人もいます。ぎっくり腰を起こすその間隔はまちまちで、1ヶ月間に数回ギクっと腰を痛めてしまう人、1年に1~数回、また、1度のぎっくり腰がきっかけとなり、腰痛が慢性化してしまうケースもあります。
ぎっくり腰再発の3パターンを知り、効果的な予防策を
いくつかの要因が重なってぎっくり腰に見舞われることがあります
■同じ部分や他の筋肉に負担がかかる
生活パターンが決まってくると、仕事やスポーツなどで疲労しやすい筋肉にも偏りが生じるようになります。その結果、同じ部位への負担が続き、ふとしたことがきっかけでぎっくり腰を起こすことに。特に朝は負担のかかっている筋肉が硬くなりやすいため、ベッドから起き上がろうとしただけでギクっと痛めることもあります。
上記のように部分的に負荷がかかり続けると、姿勢を支えたり、様々な動作をするために他の筋肉が代償性に働くことになります。今まで痛くなかった部位に違和感が生じたり、いつもは痛まない部分の腰の不調(いつもは右腰が痛いのに、初めて左腰が痛くなったなど)を感じた場合は、「しわよせ」によるぎっくり腰再発の予兆かもしれません。
■精神的なストレス
日常的に、精神的に緊張する仕事やリラックスできない環境で過ごしているという人もいるかと思います。精神的に緊張すると、腰を支える筋肉の機能が低下すると言われています。普段から腰部に不安を抱えている人は、特に精神的ストレスの影響に注意しなくてはなりません。ぎっくり腰の再発予防にも心身のリフレッシュは大切なのです。
■不安感からくる動きの制限
一度、つらいぎっくり腰を経験すると、必要以上に腰をかばったり、運動を避けてしまったりする人がいます。不安感自体も筋肉を硬くさせるように作用する恐れがあるため、怖がり過ぎは良くありません。運動不足から筋肉の柔軟性が損なわれる場合もありますので、ストレッチや水中運動など、軽めの種目を選び筋肉の血流を高める時間をつくりましょう。
※ぎっくり腰は、脊椎や内臓の疾患が関わっていることがありますので、しびれや発熱などの腰痛以外の症状がみられたり、痛みが悪化するような場合は整形外科やかかりつけのお医者さんにご相談ください。