虫歯/虫歯の症状・進行度・画像・写真

【症例写真も】C2虫歯の症例画像・症状・治療法

【歯科医が解説】歯にできた肉眼で見える黒い点や小さな穴は、虫歯かもしれません。虫歯は進行度合いによって5段階に分けられますが、最も多く見られる「C2虫歯」は、エナメル質を溶かして内部の象牙質にまで進行した状態。C2虫歯の症例写真を用いながら、症状・治療法を解説します。

丸山 和弘

執筆者:丸山 和弘

歯科医 / 歯の健康ガイド

「C2虫歯」とは……進行したC2虫歯症例写真と治療法

C2虫歯の症例写真・症状・治療法

虫歯は誰でも予防できる病気です!

歯に黒い点や虫歯の穴を見つけたとき、虫歯かどうか気になるものです。歯科に来られる患者さんの中でも最も多い、「C2虫歯」の症例画像を中心に紹介します。

歯の表面には、「エナメル質」という白くて固い部分(約0.1~2mm)があります。C2虫歯とは、このエナメル質を溶かして、さらに内部の象牙質と呼ばれる部分にまで、脱灰が進行してしまったもの。脱灰とは虫歯によって歯が溶かされ、柔らかく変質してしまった状態を指します。

治療は穴が小さければ樹脂で埋めるのみ。中程度であれば、金属や樹脂などを嵌め込む、インレーで治療します。虫歯の面積が大きくなればクラウンという処置で被せものをして治療するのが一般的です。
 

最も典型的なC2虫歯の症例写真と治療法……歯と歯の間の黒い影

歯と歯にできた虫歯の穴

歯と歯の間に黒い穴が僅かに見えるできた虫歯の穴

歯と歯の間に黒い陰とわずかに穴が見えます。痛みやしみるといった症状はほとんどないものの、これは歯の間にできる虫歯の典型的なパターン。






 
虫歯の部分を取り除くと内部の象牙質まで広がっていたのが分かる

虫歯の部分を取り除くと内部の象牙質まで広がっていることがわかる

黒くなっている虫歯部分を取ってみると、右画像のように内部で虫歯が広がっていることがほとんど。画像で見ると大きな穴に見えますが、この程度であれば虫歯は象牙質まで侵入していても、さらに奥の歯の神経部分(歯髄)にはダメージがありません。神経は取らずに樹脂で埋める処置で治療できることができます。


 

目では確認しにくい「トンネル虫歯」の症例写真と治療法

外から穴は全く見えず僅かに黒くなっている程度ですが‥‥

外から穴は全く見えず僅かに黒くなっている程度……

これも非常に多い症例。歯と歯の間が僅かに黒く見えますが、目で見える部分にはまだ虫歯の穴は見当たりません。歯と歯が接触している僅かな部分に入り口があり、歯の内部へと虫歯が進行する「トンネル虫歯」です。


 


 
僅かに黒いだけでも虫歯を取ると意外に穴になるのがわかる

僅かに黒いだけでも虫歯を取ると意外に大きな穴ができている

この場合は上から虫歯を取っていきます。トンネルの天井部分を取り除き虫歯の内部を取り除くと、穴は大きなものになるのが普通です。







 
白い樹脂で埋めれば見た目もほぼ気にならなく治療することが可能

白い樹脂で埋めれば見た目もほぼ気にならなく治療することが可能

この大きさで治療ができれば、白い樹脂を利用するのみで治療回数は1回、保険適応の治療で済むのが一般的。

虫歯の早期発見は治療回数を減らし、治療費や来院などの負担を軽減することができると言えます。




虫歯の進行度であるC1、C2、C3は、虫歯の大きさや面積、容量には関係ありません。基準になるのは、あくまで表面から神経部分までの深さ。C2でもセラミックや金属などで被せることもあります。C3虫歯に関する詳しい解説は、「C3虫歯の画像・写真・症状」にまとめてありますので、よろしければご覧下さい。
 

C2虫歯の治療後に金属が取れてしまったら……

良くあるのが突然金属が取れてしまうというもの。白い部分は樹脂で埋めてある

虫歯治療後は突然金属が取れてしまうことも。この場合、白い部分は治療で埋めた樹脂なので、はめ込み金属だけ、付け直せば解決します

虫歯治療後は被せていた金属が突然取れてしまうことも。厳密には取れた時点で新たな虫歯がなければC2の虫歯とは考えませんが、以前にC2部分を治療した虫歯であれば、外れた部分を再治療するのも考え方は同じです。

セメントの劣化により外れてしまった場合はそのまま戻すことが可能なことも。セラミックや金属などで歯に隙間ができてしまった場合は、作り直しすることになります。


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