予防接種・ワクチン/ポリオの予防接種

ポリオワクチンの接種、種類、副作用

麻痺を起こしてしまうポリオの予防で重要なのが予防接種です。ポリオウイルスワクチンの種類と効果、副作用について説明したいと思います。ポリオワクチンは、世界からポリオを根絶するためにも必要なワクチンです。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド

ポリオワクチンとは

ポリオワクチンは2種類あります。
  • 生ワクチン…弱毒化したポリオウイルスを使う
  • 不活化ワクチン…ポリオウイルスを完全に無毒化して、一部を使う
生ワクチンは、免疫をつける効果が高く、値段が安いのですが、副作用として、ポリオを発症する可能性があり、ポリオ様の麻痺(ワクチン関連麻痺)と呼ばれています。

ポリオの症状、治療法については、「ポリオの原因、症状、検査」「ポリオの治療と予防」をご覧下さい。)

ポリオワクチンの接種時期

ポリオワクチンは、現在、定期接種、集団接種です。つまり、公費によって、個々の医療機関では接種できず、保健所や保健センターで行います。住んでいる地域の「市民だより」などで接種日を確認してください。
生ポリオワクチンは、口から投与します

生ポリオワクチンは、他のワクチンと違って飲むワクチンですので、吐かないように!

ポリオワクチンは経口生ワクチンで、弱毒のポリオウイルスを飲むことになります。欧米では、不活化ワクチンで注射で行っています。

1回接種量:0.05ml 
6週間以上の間隔で2回
投与方法は、生後3ヶ月から7歳6カ月までが公費対象年齢で、生後3ヶ月から1歳6ヶ月までに2回終わっていることが望ましいです。しかし、何らかの都合でこの2回は空きすぎても2回は必ず接種してください。2回で効果を発揮します。

ポリオウイルスには3種類あって、すべてに免疫をつける必要があります。ワクチンにはこの3種類のポリオワクチンが含まれていますが、1回ではすべての型に免疫をつけるには不十分なために2回行っています。

日本では春・秋の年2回接種されることが多いのですが、夏と冬に下痢を起こす病気が多いためです。下痢をしていると、ワクチンが排泄されてしまい、期待される効果が得られない場合があるためです。

ポリオワクチンをすぐに吐いてしまった場合は、再投与。ポリオワクチン後は、3種混合などの別の予防接種をするには28日(約1カ月)ほど間を空けてください。

ポリオワクチンの副作用と費用については次のページで。

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