お花見、歓送迎会シーズン! 春も注意すべき急性アルコール中毒
花見や歓送迎会などの楽しい春のイベント。アルコールはほどほどに楽しみましょう
救急車で搬送される急性アルコール中毒患者数(泥酔者数)は東京消防庁で公表されています。一時期は急性アルコール中毒による事故や死亡ニュースなどが多かったからか、搬送者が減少した年もありましたが、ここ数年はまた増加傾向にあります。1年の中でも忘年会や新年会シーズンの12月に20代男性の搬送が多いのですが、春も油断できません。お花見や歓送迎会、新歓コンパなどでの飲酒による事故は毎年報じられています。
誰もが他人事ではない急性アルコール中毒の症状と対処法について、正しく知っておきましょう。
急性アルコール中毒になる飲酒量
体重70kgの人でも、アルコールが溶け込む体積は少なく見積もると35L。ビール1缶(5%、350mL)に含まれているアルコールの量は14gなので、ビール1缶が一気に血中に入ったとすると、アルコールの血中濃度は0.4mg/mL(40mg/dL)となります。呼吸を司る自律神経が麻痺するのはこの10倍に相当する4mg/mL(400mg/dL)とされています。つまり、140gのアルコールを一気に飲むと、急性アルコール中毒になる可能性が出てきます。個人の体質や体調にもよりますが、 ビールと主なアルコール別に、急性アルコール中毒の危険が高くなる量を計算してみました。(体重70kgの場合)
- ビール(度数5%、350mL)……10缶
- ワイン(度数14%、1本750mL)……2本
- 日本酒(度数15%、1合180mL)……7合(いわゆる一升酒は危険)
- 焼酎(度数25%、1合180mL)……4合
- ウイスキー(度数40%※、水割りダブル45mL)……10杯(ボトル1本は危険)
上記は体重70kgの人の場合ですが、体重50kgの場合、単純計算でそれぞれ50/70の量で危険な量になります。缶ビール(350mL)で7缶以上、ワインで7杯以上、焼酎で500mL以上、日本酒で5合以上、ウイスキーで水割りダブルを7杯以上で、急性アルコール中毒になる可能性が高まるのです。