必要十分な睡眠をとって、スッキリ目覚めませんか? |
効果が実証されている「睡眠制限療法」
睡眠制限療法は、科学的な短眠法と言えます |
不眠を何とかしようと焦ってますます眠れなくなる「精神生理性不眠症」や、本当は十分に眠っているのによく眠れないと思い込む「睡眠状態誤認」には、認知行動療法の1つである 睡眠制限療法 が有効です。
睡眠は「時間×質」が重要で、特に深くて大切な良質の睡眠は、最初の3時間ほどに現れます。必要以上に長い時間眠っていると、浅い眠りばかりが増えて、睡眠の質は低下してしまいます。
ところが、不眠を訴える人の多くは、睡眠の質よりも睡眠時間に気がとられてしまいがちです。そのため、少しでも睡眠時間を稼ごうとして、よく眠れないのに寝床にしがみつこうとします。
寝床にいる時間、つまり寝床についてから寝床を出るまでの時間を、床上時間 と言います。この床上時間と、本当に必要な睡眠時間の差を縮めて、睡眠の効率を高めることが、睡眠制限療法の目的です。
この方法を習得すれば、睡眠時間は必要十分になるので、起きて活動する時間を最大限に確保できます。また、睡眠の効率が良くなることで睡眠の質も高まり、心身の状態も向上します。
では、具体的な方法を、6つのステップに分けてご紹介します。
必要な睡眠時間は、個性的であることを理解する
スッキリ目覚められたときが、あなたに最適の睡眠時間です |
睡眠の長さとパターンは人それぞれで、とても個性的なものです。年齢や性別によって、平均的な睡眠時間も違ってきます。また、ロングスリーパーとショートスリーパー、夜型と朝型、安眠型と不眠型など、いくつかのタイプにも分けられています。
「8時間眠らないといけない」という、間違った思い込みにとらわれていると、あなたの貴重な時間を寝床の中で失ってしまいます。自分に必要かつ十分な睡眠時間を知り、その時間だけ深く眠ることが、健康で効率の良い人生につながることを理解しましょう。
では次に、睡眠の現状を知って、睡眠時間の目標を立てましょう。