睡眠/眠気のコントロール法

眠気覚ましの切札!? マイクロスリープとは(2ページ目)

起きていようとしても、ガクッと瞬間的に眠ってしまう「マイクロスリープ」。大事なときにでると困り者ですが、このマイクロスリープを上手に使いこなし、眠気覚ましの切札に使う方法をご紹介します!

坪田 聡

執筆者:坪田 聡

医師 / 睡眠ガイド

マイクロスリープのメリット

会議
眠たい会議は、マイクロスリープで乗り切りましょう!
昼食後の会議などで集中力が途切れたときに、カクッと瞬間的に眠ってしまうことがあります。あれが、マイクロスリープです。

マイクロスリープは微小睡眠とも言われるもので、本人は起きているつもりでも、数秒から10秒間ほど睡眠状態に陥ります。

ナルコレプシーなどの過眠症の症状の1つとしても出現することもありますが、健康な人でも睡眠不足がひどくなると起こることがあります。

起きている時間が長くなると、脳に睡眠物質が溜まってきます。これが脳を休ませる=眠らせようとしますが、起きていようという意識が強いと、すぐには眠り込みません。

ところが睡眠不足が高じてくると、休ませなければ脳が壊れてしまう限界に来ます。そこで脳は優先順位をつけて、重要性の低い部分から機能を低下させていきます。さらに睡眠不足がひどくなると、脳全体を短時間だけ休ませる戦略をとります。これが、マイクロスリープです。

眠るためには目を閉じる必要がある、とは限りません。睡眠時間が極度に不足していると、人に話しかけられても気が付かないことがあります。一瞬、意識が飛んだ状態になったこのときに、マイクロスリープが起こっているのです。

不眠記録に挑戦したガードナー君も、早朝などに眠気がとても強くなったとき、ほんの短い間だけ目を閉じていると、眠気が減って頭がクリアになりました。おそらくこの時に、マイクロスリープが起こっていたと考えられています。

昼寝は夜間の睡眠を補うものとして、最近では睡眠の専門家も勧めています。マイクロスリープも超短時間の昼寝と考えると、睡眠の質を向上する新しいスキルになりそうです。

どうしても眠気を覚ましたいときには、意識的にマイクロスリープをとってみてはどうでしょうか? 特別な準備もなく、数秒間で眠気が軽くなれば、うれしいですよね。

また、意識してマイクロスリープを活用すれば、トータルの睡眠時間を短縮することもできそうです。

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