食と健康/伝統食・粗食・素食

製茶の現場を知ろう 有機栽培にこだわる中井製茶場(2ページ目)

みずみずしい味わいの新茶が出回っています。海外でも健康に役立つ食品として関心が寄せられている緑茶は、どのように作られるのでしょうか。今回は、有機栽培にこだわる緑茶作りの現場を訪ねました。

南 恵子

南 恵子

食と健康 ガイド

NR・サプリメントアドバイザー

NR・サプリメントアドバイザー、フードコーディネーター、エコ・クッキングナビゲーター、日本茶インストラクターなどの資格取得。現在、食と健康アドバイザーとして、健康と社会に配慮した食生活の提案、レシピ提供、執筆、講演等を中心に活動。毎日の健康管理に欠かせない食に関する豊富な情報を発信していきます。

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緑茶の製造工程

2008年5月10日に、「関西よつ葉連絡会」さんの御世話で、京都府相楽郡和束町の有機栽培の「中井製茶場」さんの茶畑と製茶工場を見せていただきました。 本当は、茶摘みもさせていただく予定が、 当日はあいにくと強い雨で断念せざるをえず、たいへん残念でした。

宇治茶と言えば、静岡などと並ぶお茶処です。と言っても、宇治の製茶園は少なく主に玉露を作っているそうで、宇治茶の煎茶は、この和束町産のものがほとんどだそうです。 日本茶の全国における宇治茶のシェアは、5%くらい。たいへん少ないものですね。

一般的な緑茶のつくり方は、概ね次のようになっています。

蒸す
蒸し
蒸す
茶葉は放置されると熱を帯びて自然に発酵するそうです。烏龍茶や紅茶は発酵させて釜入りしますが、緑茶は発酵しないように、初めに蒸されます。この蒸し加減が、お茶の風味の決めてになります。



粗揉
粗揉
粗揉
蒸した茶葉を冷やし、強い力で粗揉みしながら、熱風で乾かします。


揉捻
揉捻
揉捻
茶葉に、力を加えて揉み、茶葉に含まれる水分を均一にします。

中揉
さらに熱風で乾かしながら、揉み続けます。



精揉
精揉
精揉
茶葉に熱と力を加えることで、乾かしながら形を整えます。



荒茶
乾燥
乾燥
揉み上げた茶葉を、乾かします。こうしてできたものが荒茶と呼ばれ、ここからさらにふるいにかけて葉の形状を整えたり、選別したり、仕上げの火入れをして包装して製品になります。

茶葉を揉む工程だけでこれほど多いものなんですね。また収穫された茶葉の品質によって、温度や力加減が調整されます。


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