乳幼児や高齢者は、ごはんやパンなどにも要注意! 

乳幼児や高齢者はごはんやパンにも注意が必要

乳歯から永久歯に生え変わる時期も注意が必要

乳幼児は、臼歯がないため食べ物を細かく噛み砕く能力が未発達であり、また高齢者は嚥下機能が低下したり歯がぬけていると噛みにくいことから、食べ物による窒息がおきやすいのです。気道が3~6 分間閉塞されると死亡することもあります。

平成20年度厚生労働科学特別研究事業として「食品による窒息の要因分析」調査が行われました。救命救急センターなど433施設を対象として平成20年6月1日からの8ヶ月間窒息症例(0~15歳の小児)を収集(185施設から回答)、また介護老人福祉施設に入居している高齢者437名を対象に平成18年6月から2年半の窒息症例を収集しました。

小児の窒息については、アメ(5例)、ピーナッツ・マメ類(3例)、リンゴ、冷凍ゼリー、ラムネ、いくら(各1例)でした。また高齢者では、野菜・果物、肉、魚、ご飯、パン、餅、菓子類の順で多く見られました。

餅は、昔から高齢者にはよく喉に詰まる食べ物として知られていますが、ごはんやパン、粥にいたる穀類もリスクが高いです。高齢者は口の中が乾燥しやすく、食べ物を飲み込む力も低下しているため、ごはんやパンを大きな塊で口に入れるとつまりやすくなってしまいます。

その他にも魚介類や果実類、肉類など、幅広い食品が原因になることも。成人の健康な人にとっては当たり前に食べられる食品も、乳幼児や高齢者にとっては食べ方を気をつけないと、命とりになる場合もあります。
 

気をつけたいベビー用おやつ

過去には、ベビー用おやつと思われる食品により窒息救急搬送された事例もあります。製造業者はベビー用おやつは、ベビーフードに該当しないと認識していますが、消費者はベビーフードの一種と認識して安心し、注意書事項等を読んだことがないという人も多いようです。

『人口動態調査(厚生労働省)』に基づき昨年、消費者庁が発表した平成 22 年から平成 26 年の5年間に発生した14歳以下の子どもの窒息死事故は623件で、そのうち食品による窒息死事故は103件(約17%)を占めています。このうち約8割が6歳以下の子どもで起こっているため、小さい子どもへの食べ物の与え方、遊びならがや歩きながらお菓子などを食べさせないよう注意を促しています。
 

喉に詰まるリスクを減らすには?

2008年5月内閣府食品安全委員会から出た告知では、リスクの高い食品を食べる場合には、食べやすい大きさにして充分に噛むこと、また食事の際はなるべく誰かがそばにいて注意して見ていることが大切としています。

■乳幼児の場合
  • 誤って気管支に入りやすいピーナッツなどの豆類は3歳になるまでは食べさせない。急停車する可能性のある車や揺れる飛行機の中では食べさせない。
  • 一口の量や大きさは、子供のに応じて無理なく食べられる量にする。
  • あおむけに寝た状態や、歩きながら、遊びながら、ものを食べさせない。
  • 食べ物を口に入れたままの会話、テレビを見ながらの食事はさせない。
  • 小さな食べ物を放りあげて口で受けるような食べ方をさせない。
  • よく噛み、唾液と混ぜるようにする。
  • 食事中に乳幼児をびっくりさせるようなことはしない。
  • 乳幼児に食べることを無理強いしない。
  • 年長の子どもが乳幼児に危険な食べ物を与えることがあるので注意する。
  • 嚥下障害をもつ障害児では食べ物による窒息がおこりやすく、十分な注意が必要である。
■高齢者の場合

・だ液の分泌も少なく、咀嚼機能が低下するので、以下のような食物形態に注意が必要。
・加熱してもやわらかくなりにくいもの(いかやたこ、きのこ類など)
・硬いもの(ナッツ類など)
・厚みのないもの(海苔やレタスなど)
・粘りがあり、固まりやすいもの(パン、ふかし芋など)
・繊維の強いもの(青菜類など)
・口の中が乾燥すると詰まりやすいので、水やお茶などを摂りながら口中をしめらせる。
・きちんと噛むことができるように入れ歯などの調整をする。

今の時代は、家族だけで、乳幼児や高齢者のお世話をするとは限りません。様々な人が関わる場合、全員がこういった内容や喉に食べ物が詰まった時の応急手当なども併せて知っておくことが大切だと思います。
 
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