ロズマリン酸は、シソ科のハーブにも
また最近テレビで取り上げられて人気急上昇なのが沖縄のクミスクチン(別名猫のひげ)。古くから沖縄に伝わる三大薬草の一つですが、これもシソ科の多年草で、ロズマリン酸が豊富なことから、花粉症対策のお茶としてテレビ番組でも紹介されるなど注目度も高まっています。レモンバームをティーとして飲むのも効果的と言われています。 |
体内の活性酸素の量と症状は比例する
前述の一石英一郎氏の所属する東北大学は企業と共同研究により、スギ花粉症の症状の重さをシーズン前に予測する世界で初めての計測評価システムを開発しました。首都圏在住のボランティア30人の協力で、血液中の活性酸素を調べたところ、活性酸素量が多いほど花粉症の症状が重いことがわかりました。国内・米国の診断基準を参考に、「無症状」「軽等度」「中等度」「重症」の4グループに分け、活性酸素の量と比較し、相関関係が認められました。
一石氏は、「今回の研究において白血球中でも顆粒球に着目し、この顆粒球にアレルゲンであるスギ花粉蛋白を直接暴露すると、患者の臨床症状(重症度)に応じて顆粒球から電子移動が起こる現象を世界で初めて見出しました。
重症度あるいは症状の程度の予測は、従来からの指標であるヒスタミン刺激試験や特殊な抗体価測定(IgE)では困難でしたが、電子移動定量が四段階の重症度分類に有意な相関を示し、統計学的にも重症度予測が可能であることを証明しました。
このことは、花粉症の症状の強さが活性酸素と大変関わりが強いことを証明し、また同時に活性酸素を抑えることで花粉症の予防に役立つことを示しています。*2」と話しています。
特に今年のように飛散量が多いといわれる場合、こうした予測ができると予防対策も早く手をつけることができますね。実用化が期待されます。
*2<第54回日本アレルギー学会総会及びヒューマンサイエンス振興財団・招待講演にて発表>