食と健康/外食・コンビニ食・お菓子

コンビニからつながる地産地消の環(3ページ目)

24時間営業でなんでも揃う便利なコンビニ。でも利便性だけでなく、地域社会とのつながりなど、その役割はどんどん広がっています。今回は、コンビニの「地産地消」への取組みをご紹介します。

南 恵子

執筆者:南 恵子

NR・サプリメントアドバイザー / 食と健康ガイド

関わる人が理解し合える仕組みづくり

能登生産者
能登かぼちゃの生産者の皆さん
澤田 まずはサークルKサンクスを中心とするネットワークづくりに取りかかりました。 小原さんに、「HOKURIKU MOT PROJECT」の事務局長になっていただき、行政・農家・農協・メーカー各社の協力者を募りました。

そこで、それぞれの立場からの意見を出し合い、例えばサークルKサンクスは地産地消を独占しないことや、コンビニエンスストアエンスストアの論理を生産者に押し付けないことなど、お互いの立場を尊重し合えるような方針を策定しました。

そして2007年2月には「HOKURIKU MOT PROJECT」の設立主旨説明会を行い、およそ300名もの方が参加してくださり、活発にご質問やご意見等をいただきました。

地元の素材、生活文化を生かした商品づくり

澤田 「HOKURIKU MOT PROJECT」で採用される商品は、「北陸地区の全体の『地産地消』を推進するにあたり、使用食材の全部、あるいは一部でも北陸産のものを使用していることが証明できる」などの採用基準を満たせば、「MOT認定品」として、北陸地区のサークルKサンクスで販売されます。消費者の方にも、商品だけでなくプロジェクト全体を知ってご理解いただけるように、本社には予算をかけてもらってシンボルマークを作ったりしてもらいました。

塩プリン
能登塩仕込みのカスタードプリン 189円
その後、2007年3月からサークルKサンクス主催による「MOT品食材開発会議」を月に2.3度開き、食材を提供したいという生産者や、加工会社、サプライヤーグループ、ベンダーなどが集い、スムーズに開発を進められる体制がやっと整うようになりました。

2007年5月には、「HOKURIKU MOT PROJECT」として第一弾の14品を、北陸3県402店舗で発売をスタートしました。発売前日には北陸3県のマスコミを集めて「記者会見」を実施し、大きな反響をいただきました。

 ここにいたるまでに、多くのプロセスがあり、また澤田さんが地元の方々の立場を尊重されている姿勢がよく分かりました。そういう姿勢を貫かれたからこそ、関わるすべての方々もこのプロジェクトを成功させたいと思われたんだと思います。

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