風邪・感冒の定義とは?
風邪の微熱は体内の免疫力の証です。体がきつくなければ解熱剤は使用せずに様子をみるのも一手です |
- 急性……数日内(風邪の場合)に発症した
- カタル性……鼻水などの分泌物が多い
- ウイルス性……原因が細菌ではなく、何らかのウイルス
- 上気道炎……鼻・口からのど(正確には声帯)にかけての炎症
まとめると、風邪とは「ウイルスが感染したことによって急に発症した、(鼻水を伴い、)発熱・のどの痛みなどが出現する病気」ということになります。このため、正式には下痢や腹痛などのお腹の症状が出現しないことが前提ですが、ウイルス性胃腸炎などを称して「お腹にくる風邪」と表現することもあります。しかし、風邪という言葉は本来このような意味なのです。
肺炎や脳・髄膜炎などを含めて他の病気ではないと考えられる場合にようやく「風邪」と確定診断になりますが、発熱や頭痛のある患者さん全員に血液検査やレントゲン・CT検査をするわけにもいきませんから、ある意味では初診の方をその場で「風邪」と診断するのは非常に難しいことです。
「風邪薬」を自分で飲む医者は実は少ない?!
医師の治療方針にもよるのですが、風邪と診断されたとき、いわゆる「総合感冒薬」が処方されることがあります。例えばPL®という薬品がありますが、この中にはカフェイン・アセトアミノフェン・サリチルアミドなど数種類の成分が含まれています。簡単に説明すると、熱や痛み、鼻水を少なくするといった作用がありますから、服用すると一時的に風邪の症状を和らげることができます。ところが、もし風邪をひいたとき、自分であればこの薬を服用しないという医師も多いのです。それでは、医師が風邪をひいたときにどうするか? というと、私の知る医者の多くは、自然に治るのを待つ、できるだけ睡眠をとる、などの自然経過に任せることが多いようです。むやみに熱を下げないほうが良いとされていますが、現実には高熱を放っておくのは辛いもの、どうしても体がきついときには頓服(必要なときだけ服用すること)で解熱剤を用いることもあります。
さて、今回は夏風邪対策についてご紹介しましたが、7月12日配信予定のガイドメールマガジン第13号でも夏風邪に関わるお話をご紹介します。限定記事は「うなぎと梅干」、コラムでは「ピリン系の風邪薬にアレルギー」を予定していますので、夏風邪対策でうなぎを食べよう!という方、ピリン系薬剤は飲めませんという方、よろしければこちらからガイドメールマガジン(無料)を登録して参考にしてください。
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