虫歯になったらご飯を食べることができない、痛いから予防したい、という方は多いと思いますが、虫歯が原因で起きる病気があるのをご存知ですか? 感染症である虫歯による合併症を内科的な立場から、また、以前に参加した学会で得られた情報を基にして、一般にはあまり知られていない歯医者さんのチェックポイントについてもご紹介します。


虫歯が原因で集中治療室に入院?!

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虫歯が大きく関わる病気の1つとして、感染性心内膜炎という病気があります。この病気は虫歯や歯周病などで増殖した細菌が血液を介して心臓内部にまで感染症を起こしてしまうというものです。

感染性心内膜炎は、先天性の心臓疾患(心室中隔欠損症・心房中隔欠損症など)や、心臓弁膜症(僧帽弁ないし大動脈弁閉鎖不全症など)など、もともと心臓に何らかの異常がある場合に発症することがほとんどですが、放置した場合には死に至る重篤な病気です。抗菌薬を抜歯前後に処方されるのは、この病気を予防するという目的もあります。


口の中はばい菌だらけ! 虫歯は感染症が原因

虫歯や歯周病を総称して歯性感染症と呼ぶことがあります。口の中は様々な雑菌が存在しており、虫歯菌として有名なミュータンス菌(Streptococcus mutans)もその1つです。他にも、前述の感染性心内膜炎の原因となることも多い緑色連鎖球菌群、プレボテラ、ペプトストレプトコッカスなど、歯性感染症では同時に5種類以上もの細菌が感染部位から見つかることも稀ではありません。

また、日本人の死因として多い肺炎の中でも、唾液や食物残渣が気道内に流入して生じる誤嚥性肺炎では、歯性感染症を起こす複数の細菌が原因となることも多いため、口腔内を清潔に保つことで一部の肺炎の予防にも効果が期待されます。


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