溶連菌感染症の主な症状

溶連菌感染の始まりは、よくある喉の腫れから

溶連菌感染の始まりは、よくある喉の腫れから

溶連菌感染による主な症状は発熱と喉の腫れ。この症状が出た場合、咽頭痛、扁桃炎と診断されます。発熱があったときに病院で喉を見るのは、咽頭炎と扁桃炎が起きていないか確認するためです。しかし溶連菌以外のウイルス感染でも咽頭痛が起きることは多いもの。喉が痛いからといって、必ずしも溶連菌が関係しているとは限りません。

溶連菌感染症の主な感染経路

溶連菌の主な感染経路は飛沫感染。菌を含んだ唾液などの飛沫を吸い込むことで、呼吸器系に感染します。

溶連菌感染で起きる病気

溶連菌が起こす主な病気は次の通り。それぞれの症状については後述します。いずれも飛沫感染で、気道や皮膚に感染を起こします。
  • 咽頭炎
  • 扁桃炎
  • 猩紅熱(しょうこうねつ)
  • 急性糸球体腎炎
  • リウマチ熱
  • 飛び火
  • 劇症型溶連菌感染症

咽頭炎・扁桃炎の主な症状・特徴

咽頭炎、扁桃炎では発熱に加えて口の中や喉が腫れます。また、この腫れは痛みを伴います。扁桃炎では膿みが溜まる事もあります。

猩紅熱(しょうこうねつ)の主な症状・特徴

急性の溶連菌感染で全身症状が出るもの。発熱、咽頭炎に加え、舌の変化が特徴的です。赤く腫れて、イチゴのような感じになるのでイチゴ舌と呼ばれます。猩紅熱の報告はほとんどなくなっているので、溶連菌感染症の多くは治療されていると推定されています。

急性糸球体腎炎の主な症状・特徴

急性糸球体腎炎は溶連菌感染症が治ってから数週間後に起きることがある腎臓の病気。主な症状は、疲れやすさ、浮腫、尿量の減少。血圧が上昇し、尿検査では血尿、蛋白尿が見られます。発症年齢としては小児から若い世代に多い傾向にあります。入院して安静と食事療法を行い腎機能が回復するのを待ちます。後遺症は通常は残りません。

リウマチ熱の主な症状・特徴

全身の関節炎(関節痛)を特徴とする病気。問題なのは関節痛自体ではなく、心臓の病気、心内膜炎を起こしうることです。心臓の弁に起きた心内膜炎によって弁の動きが悪くなると、「弁膜症」という後遺症が残り、将来的に心臓外科手術が必要になることがあります。

飛び火の主な症状・特徴

皮膚のあちこちが化膿する飛び火の原因になることも。皮膚の病気なので、菌を含んだ膿や、かさぶたなどに触れることで起きる接触感染。飛び火の原因は連鎖球菌より、ブドウ球菌(黄色ブドウ球菌)によるものが多いといわれており、細菌培養検査をしていないと溶連菌による感染であったかは判断できません。溶連菌による飛び火の場合、治ってからまれに急性糸球体腎炎を起こすことも。

劇症型溶連菌感染症の主な症状・特徴

ごくまれな病気ですが、「人食いバクテリア」という表現で報道された溶連菌関連の病気についても触れておきましょう。「劇症型溶連菌感染症」といい、血圧低下によるショック状態に続き、激烈な皮膚症状が起きます。皮膚炎で皮下の脂肪組織まで炎症が及ぶことを「蜂窩織炎(ほうかしきえん)」と呼びますが、さらに深い筋肉まで炎症が及び筋肉の表面が壊死する「壊死性筋膜炎」が起こります。

早期に治療を開始しても死亡率は50%以上。毒性が強くなった溶連菌に感染した場合に起こるとされています。感染経路は外傷が多いとされていますが不明な場合もあります。日本での1年間の報告は数十例。

コレラ菌の仲間で食中毒を引き起こすビブリオの一種も「人食いバクテリア」と呼ばれる事がありますが、この場合は感染した人が肝硬変などで肝機能が低下している場合だけに起きるので、まったく別の病気です。

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